Snow Rainbow (ページ8)

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赤.ver ページ8

殴る音がたくさんと泣き声がたくさん鳴り響いている部屋。部屋には父親らしき男性と赤い目の男の子と2人の小さな女の子がいて、怒り、恐怖が目に宿っている。しばらくして静かになると、男の子は泣き崩れ、女の子2人はお兄ちゃんに泣きつく。この光景を何回見てきたことだろうか、と母親らしき女性は考える。そんな日々がいつまで続くのか、それはまだ誰も分からない。
妹1「にぃに！怖いよぅ、泣」
妹2「どうしてパパはあんなに怒るの？泣」
赤「僕だってわかんないよ、でも大丈夫。2人はお兄ちゃんが守ってあげるから、安心して？」
妹「｢っ、うん！｣｣

僕のお父さんは、いつも怒って僕のことを叩くんだ。毎日、小さな妹がいるのに叩くの。妹たちは怖いはずなのに逃げないでそこにいる。どうして逃げないの？もしかしたら妹も叩かれちゃうかもしれないのに。怖いってはじめのころは思ってたけど今はもう怖くなくなった。きっと、なれたんだろうな。

―――数年後

俺は中学生になった。小さい頃からずっと一緒にいる翔と一緒に。翔の家は幸せそうで、正直羨ましいと思う。だって、殴られたりしないから。俺は今でもたくさん殴られて、妹は養子に行って母さんも出ていったから父さんと俺2人しか居ない。母さんが出ていってからもっと酷くなって、もう俺は恐怖どころか痛みすらも感じ無くなっていた。
青「零？どうした、ボーッとしてるけど。」
赤「、ううん、何でもないよ。大丈夫。」
青「、嘘つけ、キツイんだろ？もっと頼れバカ。」
赤「バカだなんて、酷いな、笑」
青「っえ、あっ、ごめん。」
赤「いいよ、翔はいつも悪気がなくてもそういうこと言っちゃうの知ってるから。」
青「やっぱ、零には敵わねぇわ。まぁ、俺だって、零がすぐ無理するのも知ってるけどな。」
赤「ふふっ、さすが翔だね。」
青「、まぁな。…今日泊まってく？」
赤「、うん、そうさせてもらおうかな。」
青「分かった。ママに連絡しとく。」
いつも翔はキツイのを気づいてくれて、甘やかしてくれる。いつも助かってるよ、ほんとに。翔の家で翔の家族といる時が1番安心するんだ。きっと、殴られないって、受け入れてくれるって分かってるからなんだろうね。これからも翔が隣にいてくれれば俺は、しばらく大丈夫そうかな。