5日目 ページ5
ショッピ。
とても同じ新人とは思えないほどの戦闘技術を持っていた。
気怠そうに見えて、動きは目で追うのが精一杯だった。
それに、彼が親しげに話しかけていたのは、コネシマさん、ゾムさんだった。
戦闘部隊に所属しており、コネシマさんは戦闘部隊の隊長を務めている。
Aさんはその部隊を３つに分けた部隊の指揮をとっている。
主に戦闘部隊第三部隊、遠距離を得意とする部隊で、私もここに所属することになるそうだ。
そしてゾムさんは、戦闘部隊の中でも特別で、特別特攻員として、1人でスパイやら暗殺をこなしている。
2人とも、紛れもない幹部である。
『シイナ、お風呂上がったの？』
「あ、はい、ありがとうございます」
『髪も乾かしとかないと…タオル貸して』
脱衣所でゆっくりとしていたら、部屋の扉が開き、Aさんの声が聞こえてきた。
脱衣所から出て、返事をすれば、またそんな世話焼きが始まった。
優しく髪を拭かれて、顔に熱が集まっているのに気づき、すぐ様気をそらすためにこんなことを聞いた。
「…Aさん、あのショッピっていう人、何者なんですか」
『……シイナと同じ、推薦枠の子』
「コネシマさんとゾムさんからの推薦ですか？」
『話してたのは聞いてたかな、でも、どちらにせよ総統からの直々の推薦であることは間違いないし、シイナだって同じでしょ』
「私、あの人みたいに強くないですよ…」
『大丈夫、貴女にはまだまだ伸び代があるんだから』
Aさんは、はい、と言って、私の頭からタオルを退かした。
そうすれば、いつもの、優しい綺麗な微笑みが向けられる。
ついつい見惚れてしまい、ハッと自分を呼び起こして頭を触って気を紛らわした。
うん、ほとんど濡れてない。
「ありがとうございます」
『ん？ああ、髪ね、全然いいよ、女の子らしく、かつ強く、ね』
肩を叩かれ、彼女は机の上の書類を手に取って、こちらを振り買ってもう一度微笑んでから部屋を出ていった。
まだ残る肩の感触。
染まる顔に胸を高鳴らせ、幸せいっぱいに笑う。
「何笑てんねん」
「ひっ…！」
「おお、まあまあおもろい反応するなぁ」
「…ゾム、様…？」
「おん、お前ショッピ君と一緒に入ってきたやつやろ」
彼と目は合っているのだが。
何故彼はAさんの部屋の天井裏から逆さに出てきたのだろうか。
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ぱずる(プロフ) - 感動してボロボロ泣きましたwなんと言えばいいのか分かりませんが、とても素敵なお話でした。面白かったです!! (2021年4月30日 1時) (
レス) id: 6fda5d1ca9 (このIDを非表示/違反報告)
そういろね(プロフ) - みみみさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ありません！書き終えてから少し走り気味だったかもと反省していた部分があったので、好きという言葉をいただけて本当に嬉しいです！他の作品もよろしければ見てやってください。 (2020年3月6日 0時) (レス) id: 3979da825c (このIDを非表示/違反報告)
そういろね(プロフ) - わたあめさん» コメントありがとうございます。返事が遅くなってしまい申し訳ありません！走りが気になってしまった部分もあり少し心残りのある作品だったので、そう言っていただけると嬉しいです！他の作品もよろしければ見てやってください。 (2020年3月6日 0時) (レス) id: 3979da825c (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - やっと見つけました！ 本当に好きです！ (2020年2月16日 17時) (レス) id: a3e96579f7 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 初コメ失礼します…？感想っていうか…この話本当に好きです。他のどんな話よりも。本当に。作者さんに尊敬の花束を。 わたあめ(語彙力溶けた) (2019年7月31日 11時) (レス) id: 058dc021e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そういろね | 作成日時：2019年4月9日 19時
