ひろし達との小学校生活 3

お弁当 ページ8

リレーが終わって私達は席に着いた。今度の出番は後半だから、あとはゆっくり他の学年を見ればいいだけだ。

パチパチパチ

拍手が鳴り響く中、ちっちゃくて可愛い1年生達が退場していく。私も1年生の時からこの学校にいたかったなぁ……なんて思っちゃう。

数時間後……

「おーい。こっちこっち〜。」

「はーい！」

前半が終わった。ちなみに今のところ赤組がダントツで勝っている。
お昼ご飯の時間。私はひろし君と店長君で食べる。一応自分でお弁当作ってきたけど、いらなかったかな。

「食べますか？」

お弁当箱を開け3人に見せる。

「食べるに決まってんじゃん。」

店長君は笑いながら1つおにぎりを手に取ってくれた。そうですか。と言って蓋をリュックサックに入れる。
ひろし君とひろし君のお父さんに店長君。そして私の真ん中にはお弁当が沢山。

「すごい量……。」

思わずそう呟いちゃう。でもまぁ、4人分なんだから、これくらいなのかな？

「ねぇ父ちゃん。俺の活躍見てた？」

「勿論見てたよ。」

ドヤ顔で答えるひろし君のお父さん。私のお父さんは優しくて真面目すぎな性格だから、面白いお父さんを見るのは新鮮だ。

「え〜でもひろしの番終わったら見てなかったじゃん。」

「なっ！」

親しみやすい人だなぁと思いながら1つ、だし巻き玉子を食べる。

「え……父ちゃん俺以外見てなかったの？」

「見てたよ。たまたまだよたまたま。」

焦りながら言っている。仲の良い親子だ。

「たまたまなのかよ……って、もうねぇじゃん。」

店長君は箸で元々ハンバーグのあった場所をつんつんしていた。

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