ひろし達との小学校生活 3

一人で ページ30

「うぅ……。」

まだ冬じゃないのに冷たい風に当たると身震いしてしまう。まぁたまたまなのだが。

「じゃあ僕たち委員会行ってくるから、じゃあね。」

「はい。じゃあ。」

水曜日は毎日私と店長君二人で帰っている。他のみんなは委員会があるらしい。でも今日は、店長君が休みだし、一人で帰らないと。

「懐かしいなぁ。」

いい思い出ではないけど、前の学校ではこうやって一人で帰る準備をしていた。そういえば一人で帰るのもこの学校でのはじめての下校からほぼずっとみんなで帰ってるから久しぶりだ。

「よいしょっと。」

この学校では高学年になってもランドセルでなければいけないらしい。前の学校は高学年はカバンでよかったんだけど……でもこの重みは案外好きかもしれない。

数分後……

一人で帰るといつもより道のりが長い気がする。そういえば店長君今何してるのかな……やっぱりまだ布団の中で寝込んでいるのだろうか。

「あれ。」

あの後ろ姿すごく見覚えがある。もしかして店長君？なんで学校休んでたのに……。正直隠れてついていくのは好きじゃない。ここは思いっきり喋ってみよう。

「店長君。」

私は店長君の手首を掴んだ。顔を見ると、目をまん丸に、固まっていた。

帽子→←らしい

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