僕らのはんぶん。 (ページ4)

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ライオン(赤) ページ4

赤side

2月。

今日は大寒波らしく、
とてつもなく寒い。

俺は今、密かに想いを寄せている幼馴染と通学路で待ち合わせをしている。

なんでも学校で話せないことなんだとか。

そんなんゆわれたらさ？
期待してしまうやん？？

高校生になってから、
一緒に行く機会も減ってたから、
久々の待ち合わせに少し緊張する。

にやける口元をマフラーに埋める。

白いため息が空に消えていく。

「大毅～！」

走ってきたのだろうか。
息を切らしながら、
解けたマフラーをなおす彼女。

「おう、おはよ」

「おはよ！
ごめんな、待たして。」

「全然。
…話ってなんなん？」

彼女がゆっくり近づいてくる。

おれいま絶対耳赤い。
バレてへんかな。

Aは照れたように笑って、
ポケットから手紙を取り出した。

「…これ、智洋くんに渡してほしい」

君が差し出したその手紙は、
俺宛じゃなかった。

手紙を差し出したその手は震えていた。