94line…? ③ (ページ1)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:202,928 hit

81 ページ1

TH

「Aが帰ってくるまでは、俺たちが防弾少年団を守り抜こう」

ナムジュニヒョンの言葉にみんなで頷いて、でも俺は本当は頷きたくなかった。

だって俺たちは8人で防弾少年団でしょ？Aヒョンがいない中で踊るなんて嫌だ。

それでもそんなワガママが罷り通る訳もなく、俺は寂しさを紛らわすためにジミナとジョングガの元へ。

「ねージミナー」

「ん？どうしたのテヒョンア」

「俺はやくAヒョンに会いたい～」

「えー、僕も会いたいに決まってるじゃん！ジョングガも会いたいでしょ？」

「………はい」

「もー、照れちゃって！うちのマンネは可愛いなぁもぉー！」

うりゃ、なんてジョングガのほっぺたをもにもにし始めたジミナに静かに背を向ける。

無理して明るく、いつも通りに振舞おうとしてるのは分かってるよ、ジミナ。わかっちゃうよ。だって俺たちずっと一緒にいたじゃん。

振り返って見た、えへへ、ってちょっと困ったように眉を下げて、目を細めて笑ったジミナが、いつものジミナに見えて少し安心。

でももうジミナとジョングガと話してたらAヒョンの話ばっかりしてしまいそうだから、2人の方に踏み出しかけた足を引っ込めて、いつも通り寝ているユンギヒョンの隣の椅子に寝っ転がる。

ねぇAヒョン、俺、ヒョンと一緒に踊るのが当然だって思ってたけど、きっと奇跡みたいなものだったんだよね。

奇跡みたいなものだったけど、でもきっと、その奇跡が続くって信じてるんだ。