94line…？ ② (ページ34)

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JN

マネヒョンのバンが病院に到着したのが、Aの病室から見えた。

救急車が来て、赤く染ったAと共に僕も救急車に乗り込んだ。弟達には書類を取りに戻った時に会ったけどAのことは話せなかった。

涙を流すことなく言葉を出すことが出来る気がしなかったから。

僕たちはAの数メートル後ろにいただけたのに、助けに行けなかった。Aだけが1人で対峙して、僕たちは守ってもらっただけだった。

それがたまらなく申し訳なくて、悔しくて。

「A、はやく起きてよ。僕のオヤジギャグを今でも笑ってくれるのはAだけなんだからさ。もう最近ナムジュナも一切笑ってくれないんだよ～」

「I NEED UのMVはドラマみたいに撮ったよね。Aは器用だから演技も上手くてヒョンはびっくりしたよ。」

「쩔어の撮影も楽しかったよね。次も楽しみだよね、A」

「今テヒョンから電話が来たんだ。みんなからAのこと大好きって伝えて、って頼まれたよ」

「A、…お願いだから、早く戻って来て。」

握り続けている手はまだ冷たくて、でもその手におちた僕の涙はいつもよりも熱い気がした。

A、冷え性って言ってたよね。宿舎に帰ってきたら暖かいレモンしょうがを飲ませてあげよう。

暖かい料理を作って待ってよう。

またごま油の味って笑われるかな。笑われてもいいよ、Aになら。だって僕達家族だから。

病室の外から聞こえたたくさんの足音に僕は涙を拭って、Aの手をはなした。