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「ヒョン！」
テヒョンの声に慌てて顔を上げるとびっくりするほど目の前にテヒョンの顔。しかもせっかくめちゃくちゃかっこいい顔が涙でぐちゃぐちゃ。
「ええぇ、どうしたのテヒョンア〜！！！」
「ヒョン〜！ヒョンがぁー!!!」
「ええ、本当にわかんない…どうしたのテヒョンア〜」
必死にテヒョンアを慰めてたら(？)今度は後ろから。
「ヒョン！どうしようヒョンが！」
「次はジミナ？どうしたんだよも〜」
どん、って体当たりしてるみたいな勢いで後ろから腕を回されて、抱きかかえられるようにして引っ張られる。
…なんかよくあるよなぁこのシチュエーション。
そして突然背中を押された。おっとっと、と部屋に変なバランスで飛び込む。
「ええっ！ヒョン！」
どん、と押し込められたのはジニヒョンの部屋。何、と思ってヒョンのいるであろうこんもり山になったベッドを覗いたら真っ赤なヒョン。
「えぇっと、ちょっとまって、あ、おでこ失礼します…」
そーっと手を伸ばすと思いの外あついジニヒョンのおでこに、僕は慌てて部屋を飛び出す。
「ユンギヒョン！ヒョンが！あぁホソガ！ちょっと冷えピタ持ってきて！テヒョンア、ジミナ！タオル乾いたのと濡れたの1枚ずつ持ってきて！」
みんなに指示して、目をかっぴらいたユンギヒョンにはジニヒョン熱あります、って報告をして、ゆっくり部屋に戻る。
これ絶対風邪ひいたやつだ。だってヒョン昨日雪の中うちのジョングガと走り回ってたし。その後お風呂もすぐに入らなかったし。
……ん、ちょっとまって。僕今日まだ出会ってないやつがいる…。
「ジョングガーーーー！無事かーーーーー！！」
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