28さい、ふゆやすみのしゅくだい (ページ7)

今日:13 hit、昨日:41 hit、合計:68,165 hit

7ページ目ページ7

・

残業すること1時間とちょっと。

多分スンチョルがいなかったら3時間くらいかかってそう。

『ありがとう、ほんとに助かった』

SC「貸1だな」

エレベーターのボタンを押しながら肩を回すとボキボキ音が鳴る。流石は28歳といったところ？

『はぁ、窓際社員になりたい』

SC「まず転職からだろ」

『なんでこんな忙しいのかね』

人がいないエレベーターに乗り込んで1階のボタンを押した。なんか一気に疲れたな。

お風呂に入浴剤いれて…昨日漬け込た味玉で晩酌したいところ。

途中のフロアで止まって、別の部署の同僚が乗り込んできた。

「お、Aにスンチョルじゃん。おつかれ」

『ソラじゃん、お疲れー』

SC「お疲れ」

「あんた達仲良く揃って残業？あたしもまだ仕事中だけど」

SC「Aの仕事が遅いばっかりに」

『…事実だからなんも言えないけど』

相変わらずね、と髪をかきあげた同僚の左手には指輪が輝いていた。

28歳ってこういうものなのかな。

「そういえば、ユジンから合コンの誘い来てたよ。人数足りないから誰か適当に誘ってくれーって」

『ご飯奢ってくれるなら行くって言っといて』

SC「Aは別に行かなくてもいいじゃん」

「……あんた達そういう？」

『ソラが期待してるような話なんもないから。至って普通の関係ですー』

余計なこと言うな、と隣にいるスンチョルの脇腹を小突いた。

「ま、一応ご出席ね。来週の金曜日だったかな。
スンチョル！あんたモタモタしてると周りみんな結婚してくからね！」

と言い残して彼女は途中のフロアで降りていった。
…さすがに目の前で合コン行く気見せたのは不味かったかな。

SC「今やっと行動した結果がこれなんだけどなぁ」

と虚しくスンチョルがつぶやいた。

ジョンハンには都合いいようとか弄ぶのもいいんじゃないみたいなこと言ってはいたけど…

駅の路線が同じだから一緒に歩いて帰るスンチョルと私。

関係性はただの同僚で、片思い。

『まだ完璧な答えでは無いけどさ。
…スンチョルの事、同僚としか見たことがない』

SC「…そんなん知ってるけど？」

『はぁ？』

SC「多分こいつは俺の事ただの仲良い同期としか見てないんだろうなーって思いながら、俺はお前のこと好きだったよ」

『ちょっ、あんたそれもっと早く言いなさいよ！！』

SC「言えって言われてないし」

『言ってなくても言え！』