28さい、ふゆやすみのしゅくだい (ページ4)

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朝、私より遅く出社したスンチョルはデスクに座ってまずメールの確認から始めた。

仕事をこなして何度か課長と業務のことで話をして1度どこかに行ってしまった。…飲み物とか買いに行ったのかな。

…ってそんなことしてる場合じゃない。
仕事しなきゃいけないんだけど、えぇ？てかそもそもなんであいつはいつも通りバリバリ仕事できるわけ？

気にしてんの私だけ？

いやそれはそれでなんか癪に障るな。スンチョルのくせに。

ジョンハンもどっか行っちゃったし、帰りにフラペチーノ買ってきてもらお。

SC｢なに、さっきから｣

『んびゃあっ！！』

顔に当たった冷たい感触に、変な叫び声が出てしまう。

SC｢ははっ、色気のねぇ声｣

『会社で色気ある声なんて聞かせるわけないでしょ』

SC｢それもそうだな、確かに。
…んでお前はなに？俺に朝から熱烈な視線送ってきて。俺の事好きになった？｣

『ばっ…！！ばっかじゃないの？！ほんとに！！』

SC｢そんな否定しなくても良くね？せっかくアロエジュース買ってきてやったのに｣

顔に当たった冷たい感触の正体は、スンチョルの手にあったアロエジュースだったみたい。

私が社内の自販機でいちばん愛してやまないアロエジュース。

中にアロエのつぶつぶが入っていて、ジュースが少しとろっとしていて若干柑橘の味もする。

清涼感ある甘さとアロエがたっぷり入ってるから他のアロエジュースより大好きなんだけど、会社の自販機でしか見た事がない。

『ほんとに？くれるの？』

SC｢はいはい、これ飲んでるのお前しか見た事ねぇよ｣

『美味しいのに…』

ペットボトルのキャップを開けて1口飲むと、安定の美味しさ。

会社の自販機でいちばん美味しいのはこれなのにな。

SC｢お前しか飲んでないのにずっとあるよな｣

『やっぱ熱烈なファンがいるんだって、ほんとに美味しいのに。皆飲んでよ…』

SC｢そんな美味いの？｣

『超美味しいよ』

SC｢ふーん｣

私の手にあったペットボトルを取って、1口。

SC｢んー、まぁ悪くはないな｣

ぺろっと唇を舐めてペットボトルを返してくる。

妙な色気を出してくるのをやめて欲しい、ここオフィスなんですが…？

『や、やらしい…』

SC｢何がだよ｣

『スンチョルのばーか、仕事戻れ、このセクシーばか！』

SC｢はぁ？！｣

この、セクシーばかがー！！
絶対好きになんてならないんだからな、このセクシー大魔神！