プリンスとわたし

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JN｢いくよ？｣

『タコは任せて』

JN｢やば！もう固まってきた！｣

『え、早っ。タコ2つ入れちゃった』

JN｢当たりだね、それ｣



たこ焼きが焼けているのをじっと竹串片手に見ているジュンさん。

家だから部屋着でいいのに、と言ったら
｢Aさん仕事用の服着てるのに俺だけ部屋着はやだなぁ｣と返された。

でも、ネクタイをとってワイシャツの上のボタンを外している方が余程教育に悪いんですよ


そしてジュンさんキョロキョロしたと思ったら



JN｢これ思ったより油飛ぶね。俺の部屋着なんだけど良かったら着て｣



と猫のイラストが小さく書かれたパーカーを渡してくれた。
ブラウスの上からありがたく着させて貰ったけど、ジュンさんのサイズだからすごく大きい。

ジュンさん180あるよね、ウォヌと並んで同じくらいってことは。



JN｢最初は90度ひっくり返せば良いらしいよ、だんだん綺麗になるんだって｣



ちょいちょいっと竹串でたこ焼きを続いてる姿は、おもちゃをつつく猫ちゃんみたい。



JN｢先飲んじゃおっか｣



ジュンさんが冷蔵庫で冷やしてくれていた缶ビールを持ってきて、カシュッとビールを開けた。

コツンと缶を合わせて、焼き上がるところを見ながらビールを飲み始めた。

タコパなんて学生以来かもしれない、その時はコーラだったけど。



『ジュンさんがお酒飲んでるところ初めて見るかも』

JN｢いつも車だしね、あんまり好きじゃないし｣

『好きじゃないの？』

JN｢お酒よりもミルクティーが好き｣




可愛い、甘党なんだ。

ジュンさんの家と私の家は1駅もないくらいの距離で、歩けば25分とかの距離だった。

25分も歩かないし近所ってほど近所でもないんだけどね。



これとかもういいんじゃない？って一番最初に焼きあがったたこ焼きを先に私のお皿にくれるのもジュンさんの優しさに溢れている。

お酒とたこ焼き、そのついでにジュンさん。

いや逆か。ジュンさんがいて、そのついでにお酒とたこ焼きを楽しんでる気がする。



『お酒苦手でも飲みたい時とかあるの？』

JN｢今日はお酒一緒に飲みたいなぁ。って思ったから。…次ご飯行く日は前もって決めようよ、その日車で来るのやめる｣



2本目の缶チューハイを飲み始めてから、いつにも増して話し方がふわふわしてる。

ほんのり顔も赤くて、だめだ、私がジュンさんの事を襲いかねない。別のこと考えよう。



たこやき、たこ、ウォヌ、めがね
あ、ウォヌ出てきた。

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