水蛇の如く ページ10
in伊黒邸
伊黒｢もう来たか。はやいな。｣
｢よろしくお願いします…)ﾍﾟｺｯ｣
伊黒｢俺は甘露寺の様に甘くは無いから覚悟はしておけ｣
｢が，頑張ります。)ｺﾞｸﾘ｣
伊黒｢御前には，
此障害物を避けつつ
太刀を振るってもらう。｣
…蛇柱さんに連れられた稽古場で私は絶句した。
まるで処刑場の様だったからだ。
あちこちに隊士が縛り上げられている…。
｢蛇柱さん，何故あの方達は…｣
伊黒｢…嗚呼，これか。気にするな。｣
気にするなと言われても………。
蛇柱さんは何だかんだ言って優しいから，
きっとこれも何らかの訓練なのよ，きっと…(思考放棄
ほら，仲間に当てないように集中力上がるし!!(ｽﾝｯ
｢分かりました。お手間取りしてすいません。｣
伊黒｢構わん。始めるぞ。｣
｢はい｣
こうして世にも奇妙な訓練開始。
之は正確な太刀筋で刀を振れないと大惨事だ
｢ｯ)ｷﾞｬﾝ｣
伊黒｢(俺の太刀をいなし避けて，攻撃。
この短時間でコツを掴んだのか？…
俺の動きを見た途端太刀筋が変わった…
流石柱候補と言った所か…冨岡の継子にしてはやるな)｣
木刀でも異様な曲がり方をする太刀筋。
狭い隙間もぬるりと入ってくる攻撃。
まさに蛇のようだ…!!
最初こそ苦戦したが一時間経過する頃には，
今までにない…手応えを感じる
よし正確な太刀筋で打ち込めるようになって来た!!
隊士｢(ﾋｪｪ…継語様容赦ねぇ!!
戸惑ってた割にガンガン攻撃してくる!!
一度も俺達に当てねぇけどもう半端じゃなく怖ぇ…)｣
蛇柱さんに当てるには…
よし彼の動きを真似てみよう…的確に狙いを絞りつつ…。
私の十八番で。
｢…水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き・改
水の呼吸の最速の突き技に，
水中をうねり舞う水蛇の如く動きを付け放つ
伊黒｢!｣
｢！｣
すると，
今まで鼬ごっこだった打ち合いに
終止符を撃つ様に蛇柱さんの羽織の袖を切った時
伊黒｢…合格だ。良い目をしているな御前。｣
｢は，はい…あの，は羽織…。｣
伊黒｢ﾌﾝｯ此程度俺とて直せる。
じゃあなとっとと次に行け)ﾌﾟｲ｣
稽古終了を告げられた。
鏑丸｢ﾌﾘﾌﾘ)｣
｢あ…ありがとうございます。失礼しました｣
個々人の反省等と色々思う所はあったが
手の代わりに尾を振る鏑丸くんが，
とても可愛かったので忘れてしまった…(遠い目
よし，次の稽古も頑張りろう。
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作者名：あいぞめ | 作成日時：2020年2月26日 0時
