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上弦の零 春告 ページ43

side 松葉

松葉「正気とは思えないね。
君,頭大丈夫かい?
本当に,吐き気がするんだけど…。」

自分でもわかるくらいに,血相が変わったと思う。

殺意を剥き出しにしたのは何時ぶりだろう。

其の様子に,鬼は不思議そうに首を傾げる

春告「随分刺々しいな。
辛い事でもあったのか?
どれどれ,先輩が胸を貸してやろうじゃないか」

嗚呼,此白々しさ…本当に,反吐が出るよ。


松葉「つらいも何もあるものかっ!
僕の母と弟を殺したのはお前だろッ!
この羽織に見覚えはないか!!」


ありったけの憎しみを込める様に僕は声を荒らげる

鬼は,首を傾げ態とらしい素振りで考えると

漸く何かを思い出したかのように口を開いた


春告「嗚呼…子を守った女と,
御前を庇った此身体の男か…。
いやはや,泣ける話だったよ,覚えているさ。
女は,趣味じゃ無かったが確り喰べるべきだっt」


弟の顔をして其れを楽しげに語る此奴に僕は我慢ならず

喋り終える前に,鬼の頸へ一突き入れる。

松葉「彼岸の呼吸 参ノ型 怒濤一徹」

春告「良い突きだな。此は手で止められなかった。」

前回のように呑気に褒めた鬼は笑い乍血鬼術を放つ。


春告「血鬼術 夢見草」

松葉「ッ…!」


冷たい!

肺を内側から裂く様な空気。


春告「フフ…不憫な奴だ…」

鬼を無視して僕は。刀を一旦鞘へ収め調合する。


その瞬間,

目の前にいた鬼が膝を着いて苦しそうに呻いた

毒が効いてきたみたいだ…

だが,以前は刹那で順応された…気を抜くな…

五年掛けた此奴と無惨を殺す為に作った七種類の毒。

先ずは,一つ目。

眉に皺を寄せ乍様子を伺う。


春告「これは,驚いた。
だが悪いな…余りに単純過ぎて分解出来た
手間暇掛けた様で悪いな…)ニッコリ」

…この程度は想定内。



次の攻撃へ移る為,

僕は又抜刀し構えた。

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彼岸の呼吸型紹介

○壱ノ型 天人五衰

大きな踏み込みから,
目にもとまらない程の速さで
関節刀を振るい連続で斬りつける。
あまりに斬撃が速すぎて,
大抵の鬼は身体が崩れる迄斬られた事に気付かない。


○参ノ型 怒涛一徹

一瞬で相手との距離を詰め急所を突く。

大正コソコソ噂話

松葉さんの刀は,鉄地河原様作の関節刀。

(刃の部分がワイヤーで繋がれつつ
等間隔に分裂し,鞭の様に変化する機構を備えた刀)

納刀する度に毒の調合を変え
斬り付けと同時に毒を注入する事が可能。

其の構造については
松葉さんと担当の刀鍛冶しか知りません

クソ野郎→←その先



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作者名:あいぞめ | 作成日時:2020年2月26日 0時

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