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蚯蚓帯 ページ49

ときと屋を後にし,

鬼の色が濃く残る場所を駆け回っていた

ここの店のは未だ新しい…

攫われたなら昨日か…

ある店の人気のない座敷に踏み入れ

痕跡を追跡していたその時だ。


「!!」


下から気配を感じ,間一髪で避ける。

床下から抉り込むように突き上げてきた其れにより,

畳はひっくり返り,ぼろぼろになっている。

物に罪は無いのだが…。


私は突き上げてきた其れに視線を向けた。


其処に居たのは


蚯蚓帯「堕姫様が貴方の事喰いたがってるのよ!!」

…珍妙な柄の蚯蚓(の様な)帯。


…指図め鬼の一部か

本体では無いのは明確。


言動からして私を捕らえに来たのだろう

だとしたら変わった模様かと思ったていたあれは

食糧もとい人質か…

見た目からして花魁であろう

容姿の良い女性ばかりが帯の中にいる。



生きた儘帯に取り込めて

いざとなったら喰らう心算ね

…見た所
音柱さんの言っていた特徴の女性は居ない

なら目の前の帯に

取り込まれた人達以外にも沢山いる

そうやって取り溜めるなら

広い所に全て貯蔵させている…


一体場所は何処だ…。


「チラ)…」

此奴の出てきた穴は頭一個程の大きさ。


場所は多分貯蔵している場所に繋がっている。


手足の自由がままならない場所は危険だ…

私ではとても入れない…。




ならいっそ
此奴に1度取り込まれて場所を突き止めるか


っ…賽の目で決め…否其れは駄目だ

心のままに生きる。

私は,私で道を選べる。


でも?どうしたらいいの?



蚯蚓帯「お前ら鬼殺隊だろう!
穢らしいねぇ!蒲公英頭の餓鬼もそうだった!」


ふと我に返ると蚯蚓帯の喚く言葉が耳に入った


蒲公英頭…。




もしかして,______善逸くん?


蒲公英の様な髪の奴はその人しか居ない

取り込まれただけなら未だ絶対に生きている。

憶測が確信に変わった。



「…」


義勇さまに
自分の身を大切にしろと言われている

でも,これしか手段はない。そう思った。

時間も,迷っている余裕もない。



誰も死なせない_____。

1人でも多くの人を救えるなら,

私は,
生きてても良いのじゃないかって,思えるから


「ッ……。」


躱していた帯を態と受ける

帯の気持ち悪いケタケタとした笑い声と共に

巻き付く其れに身を委ね,

私は刀の柄に手を掛け大人しく取り込まれた

誰かの面影→←退散命令



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作者名:あいぞめ | 作成日時:2019年12月19日 23時

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