蜘蛛の巣に吊される ページ39
「うっ…。」
それにしても
かなり臭う…。
「……。)ムカッ
水の呼吸 肆ノ型 打ち潮 」
余りの匂いに朽ちた壁をぶった斬った。
目指する限り大した厚さなく,
板外は外に繋がっている筈なのだ。
然し…
壁は無傷だった。
瞬く間に再生を始める光景に目を疑った。
「何なの…此処。」
先刻斬ったのは何人目だろう…。
数が多い。
鬼「おぉ美味そうな女だなぁ
今日はついてるなぁ好物だァ…)ウゴウゴ」
「……食べても美味しくない筈よ。」
鬼「そりゃ喰ってから決めるこった死ね!!」
「……。)シュッ」
鬼「(なっ!消えた…?
此処に立っていた筈!!あの女…!!何処に…)」
此岸の呼吸
鬼「(見るからに非力な小娘…
今迄も鬼狩り3人喰ったんだ此奴だって)…」
欺瞞ノ刻
鬼「ゴトッ)な,斬られ…」
黒蜥蜴
「ッ!…)グラッ」
この敷地内には複数の鬼が居る気配がする。
先を急ごうとすると,
地面の中に引きずり込まれるように
段々と影に呑まれ意識を飛ばした
意識を飛ばしたどれくらい経ったのだろう
目を覚ました時には
蜘蛛の巣に掛かった蝶の様な状態だった。
鉄線のように,細く鋭い糸
身動きを取ろうとする度,
肌に喰い込み肌を切れ血が流れていく。
「ッ…」
手足が千切れそうだ…
強く固定されて刀に届かない。
頭がぼんやりする…流した血の量が多い?…。
今は…呼吸で出血を止めないと…
side ?
鬼「いい娘が引っかかった〜♩
僕の糸は特別だから逃げ出せないだろうね〜
鋭く固くて毒が身体を麻痺させていく,
抵抗力無くしてご飯になるんだ
あ,眠っちゃったから聞いてないか)ニッコリ」
?「ふわり)わぁ〜面白いね
手から糸が出してるんだ〜
もっと詳しく教えてくれないかな〜」
鬼「ッ!!)ゾワッ」
?「こんばんは,今日は星が綺麗だねぇ」
鬼「バッ)」
?「ヒラヒラ)」
鬼「(此奴,糸に少しも触れず避けている!!)」
?「仲良くする心算は無いみたいだね)ゲシッ」
鬼「!!ま,待って!!お願いだから!!助けて!
やらされてるんだ!!
逆らったら酷い事されるから!」
蹴り倒した鬼に跨り会話する。
?「…そうなんだ…。
それは大変そうだね…だけど…
嘘をついたらダメだよ。」
そう言うと鬼は困惑していた
?「40人は死んでたかな?
君の糸に吊されて,首を噛み切られて…。
生きる為にして来た事を恨みはしない。
唯,君は僕の妹を傷付けたんだ。
責任を取って罰を受けて生まれ変わろうか」
鬼「罰?」
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作者名:あいぞめ | 作成日時:2019年12月19日 23時