検索窓
今日:7 hit、昨日:31 hit、合計:155,335 hit

此岸と彼岸の交わる場所で ページ25

”…ありがとうございます!
何と御礼を言ったら…。
貴方は,私達家族の恩人です!!”

”ありがとうございます…ッ。”

「……。」


私は,いつの間にか命の恩人になった。

助けを乞う声や悲痛な号哭より,

感謝の声を聞く事が増えた。

助かる命が増えるのは,とてもいい事で,

人の顔から笑顔が,瞳から光が消えぬ様に

日々鬼殺隊(私達)

鬼を斬って居るのだと思う


之がきっと意味のある命の使い方なんだ。

ドクン…ドクン…

…明るくて…温かい。朝?

優しい花の香りがする…

嗅いだこと無い良い匂い,何処かしら…

錆兎「……。)ツンツン」

「ん…)ピク」

!?

「バッ)ッ…。」

錆兎「おはよう,A」

「さ,び…とさ,ま?」

錆兎「嗚呼,俺だ。」

目を覚ましたら其処には

錆兎さまが立っていた。

「はっ……ぇ如何して此処に…。」

錆兎「A。…すまないA。
お前は此処に居てはいけない。未だ早すぎる。」

「え……なんっ…どう云う…なんで…此処は?」

理解追い付いていない私の手を引いて
錆兎さまは慈しそうな色を帯びた瞳で笑う。

錆兎「不思議な所だろ…。だからこそ駄目だ。
ギュッ)ほら,お前の手は,未だ熱が宿ってる…。
早く戻らないと戻れなくなる。……。」

「待っ…何のお話ですか…」

錆兎「A…お前は本当に良くやってるよ。
けど未だ絶対に,
此方より先へは来るな
その時が来たらなら俺が迎えに行くから…
だから…早く義勇の元へ戻ってやれ。
お前があんまりに長く眠っているものだから,
彼奴も気が気でない筈だ。だから,起きろ」

彼が,起きろと言って

浮べた優しい微笑みのを最後に

私の視界は暗転し意識が緩やかに浮上した。

_________
______________

錆兎「兄であるなら何故貴方は動かない。」

?「…申し訳ないが,俺にあの子に合わせる顔などない。
追い返してくれた事,礼を言う。」

______________
________

「…)パチ」

夢…か…?

此処は…私は…?

目から零れる熱い液体を感じ乍,
ぼんやりする頭は,状況把握に奔走している。

そんな中,
扉の方からバリンッと花瓶を割った様な音の直後

冨岡「………。」

安心する香りと,焦った様な足音が近付いて来た。

其れの主の姿に私は,酷く安心した。

冨岡「…大丈夫か?
戦いの後,一ヶ月半意識が戻らなかったんだぞ」

「そう…なの…ですか」

冨岡「……。」

「そ,う…です,か…」

冨岡「目が覚めて,良かった…」

1ヶ月半ぶりの目覚め→←勝利の黎明。



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
102人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇 , 継子
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あいぞめ | 作成日時:2019年12月19日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。