喧し豚と言われたい 【宮侑】

7 ゲス顔 ページ7

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「ほんなら、ツムのキレ顔に惚れたん？変わっとるわ」


『キレ顔…いや違うね。あれはゲス顔？』


「どっちも一緒や」



なぜか宮治くん達と一緒に食べることになり、話題はもちろん宮侑だ



「意外だよねAさん。侑みたいなやつ嫌ってそうなのに」



た、確かにあの顔じゃなければ…金髪なんてチャラくて嫌だ
あの顔じゃなければ…



『そうかな、好きだけど顔』



「やっぱり顔かい」



『色んな表情見てみたいな〜』



例えば、まじ引きした顔とか
ガチギレした顔とか
ああー！見たい



「変態やな」


『え』


「Aさん声に出てる」


『まじですか』



性癖がバレた瞬間だった



「そんなら、ツムに会いに行けばええんちゃう」


『いや、それはお断りします』


「なんで」



本人に会うとまた想像でふくらませた悪い顔が無くなっちゃう



『前初めて会った時…愛想笑い見たらなんか違うなって』



「ツムが愛想笑いね…」



「あー、あん時か。確かに侑よそよそしかったよね」



『うん。でも帰り際に睨んできたあの顔はす・て・き！！』



「変態やな」



「帰り際ね…」



『変態変態うるさいよ』



「事実やんな〜」




もう現実の宮侑とは関わりたくない…けど
新たなゲス顔も見たい…と欲が出てしまう



『どうしたもんかー』


「エセやな」


『エセなんよ』



悩めば悩むほどあの顔が見たくなる
病気かな



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