喧し豚と言われたい 【宮侑】

37 可愛い ページ37

・侑side



次の日




「はぁ…」




バレーをしている時は
何も考えずに集中できるのに…


バレー以外だとあいつのことで頭がいっぱいになる




「告白…」




告白ってなんて言うんやっけ



好き？
大好き？
愛してる？




「無理やろ！！」




恥ずかしすぎるって




『えっと、どうしたの？』



｢え、｣




あまりにも考えすぎていて
廊下をウロウロしていたらあいつにあった





『なんかすっごい叫んでたけど』



「はぁ？Aに関係ないわ」



『…ふぅーん』





なんやこいつ
人の顔ジロジロ見よって


好きなんやな俺のことが




『ふふ、相変わらずかっこいいね』


「なっ！！」




物心ついた時から言われてきた"かっこいい"
言われ慣れたと思ってた


でも、こいつに言われるとなんか


なんか


胸が切なくなる
そして




「…好きなやついるんか」



『ん？』




不安にもなる



こいつホンマに俺のこと好きやろうな！？
間違いないよな！？





｢す、好きなやつおるんか！！？｣



『…っ！どしたのいきなり』




思わず大きい声を出してしまう
Aも驚いたようにビクッと体が動く


うん、可愛ええ




「いるならはよ言え！！」



『な、いないよ』



「はぁぁ！？」





いない？俺やないの！？
…あかん
もう考えられないわ


頭パンクしそ




『ちょ、どうしたの！？』




何も言わずにその場を立ち去る俺を見て
戸惑ってるA




うん、可愛ええ




・

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