喧し豚と言われたい 【宮侑】

35 思う時間 ページ35

・



「…A……おるか？」



急に教室に来たのは宮侑
昼を食べ終わりのんびりしてたのに…



『どうした？』



「ちょっと話したいねんけど」



『うん？』




なんだろう
でも、顔がイケメンすぎてまあ気にならないかな
はやくゲス顔みたい
怒ってる顔とか




連れてこられたのは
誰もいない理科室



『理科室？』


「ここ人いないねん」


『そーなんだ』


「サボってる時に使っとるんよ」





『北さんに言っとくね』


「おいぃぃ！」



たわいも無い話をして
ほんの30分
本当になんの用なの



でも侑くん本人は
鬼の形相でこちらを見てくる


え、なにかした私？って普通なるけど
そんなんじゃない、とりあえずカッコよすぎる
その顔
鬼じゃん！！
イケメンすぎる




『ど、どうした？』


「なななんでもないねん」


『は？』




口調はキョドっているものの
顔は鬼の形相で
ずっと見ていたい
写真撮っていいかな




『好きだな〜』


「はぁ！？」




やばい、声に出てしまったらしい
鬼の形相で驚く侑くんは
すごくかっこよくて
耐えられないです




「なんやねん、好きって…」


『うん、顔が好き』


「はぁ！？」




２回目のはぁ！？を貰いました
ありがとうございます



「なんや！俺の顔が好きなんか！？ほな、サムのことも…」


『治くんは優しい顔だからなんか違うんだよね』


「はぁ…？」




我よく分かりませんって顔してる
何その顔おもろ




「ってことは…俺自身は好きやないと？」


『ん？なんやねん』


「なんやねんってこっちのセリフやわ！」




突然どうしたんだ
侑くん自身が好きだと？
なんだ？パニックだ



『んーなんだろうね』


「ハッキリしろや」


『ふふ、でもこの言い合ってる時間が好きだよ』


「それはもう俺の事＿＿＿＿」




『あ』




侑くんがなにかを言い終わる前にチャイムがなった
昼休みが終わるチャイム


早く教室に戻らないと



『ごめん、次体育だから行くね』


「ちょ、待てや！」



何か言っていたけど体育の方が大切だと選んでしまい
ダッシュで廊下を駆け巡る






「…両思いなんかな」






なぜか両思いだと確信した侑くんであった





・

36 ボケェ→←34 角名の助言

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す