喧し豚と言われたい 【宮侑】

26 喧嘩？ ページ26

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『落ち着け落ち着け落ち着け』



「え、なにどないしたん？」


『やあ、治くん』


「やあ、やないよ…どないしたん」



角名くんの助言で侑くんのことを【好き】だと認めたのは言いものの
いざ会おうとすると心臓が落ち着かない




『ちょっと落ち着きますね』



と、治くんの顔をガン見する



「なんやねん…」


『うん、落ち着いた』


「ちょーっと気に食わんわ」


『ごめんって』



ジト〜と私を見る治くん
治くんは秘密だがドキドキするのはやっぱり侑くんらしい



『でもさこう見ると似てないよね侑くんと』


「そうやろそうやろ！分かってきたな〜」




うんうん、と近くで治くんの顔を見る




「なにしてんねん」


「ツム」


『げっ』




そんな時に大本命宮侑登場



「そないキスしそうな距離でなにしてんねん！」


「はぁ？頭おかしいんとちゃうか？」


「そっちやろ！！」



と、私があたふたしてるうちに喧嘩を始める宮兄弟
ちょっと止める人誰かいませんかね！？




「まあまあ落ち着いて2人とも」




救世主の声が聞こえた



「「角名」」


『角名くん』




ほんの少しだけ昨日の帰り道を思い出し気まずくなってしまう




「ふふ、おはよ。Aちゃん」


『はっ』


｢はぁ！？｣


「おお〜」




急な名前呼びに驚愕する
そんなキャラでしたっけ！？！？






『えっと、角名くん…？えっと』





再びあたふたしだす私に角名くんは笑い





「昨日の帰り道のこと思い出しちゃった？」





と、色気抜群でそう言った




「『はぁぁ！？』」





初めて侑くんと声が重なる



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