喧し豚と言われたい 【宮侑】

20 顔が近い ページ20

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薄暗い倉庫に行くと



｢お、変人｣


『…な！侑くん！』



変人と言われたが聞かなかったことにしよう
それよりもバレーに夢中で興奮していた私は
侑くんなんてほっといてバレーの話をする



『バレーめちゃめちゃ面白かった！！やっぱり何回みてもワクワクが止まらないよ！』


「…せやろ！！！あれが快感なんよ！！」



私の興奮した声の何倍も大きな声で返事をくれる侑くんが面白くて笑ってしまう



『ふふふ』


「なにわろとんねん」


『いや〜バレー好きなんだなーって』


「当たり前やろ。好きやで」



少しドキッとしたが『ふーん』と言い倉庫を出ていこうとした
しかし






「ちょいまち」





手を引かれ倉庫の中へ再び戻ることに
ちょうど引かれたところは入口から死角でみんなから見えない




いつもより顔が近く心臓がうるさい耳に響いてくる




「なんや、バレーしか見てへんなんて言わんよな？」


『え』



急に言われた言葉は予想外で
体が固まった




「俺の顔。ちゃんとはっきり見たやろうな？」



『み、見ましたよ！！』




圧が凄すぎて焦る
なんだこの男は
目の前にいる男がいつも横暴な宮侑だとは思えなかった

色気やべえ



「ほぉ〜どうだったん」


『どうもこうもないよそのまま』


「ん〜？」



こいつ言わせたいんだな
言ってやるよお気に召すまま



『…っ、かっこよかったよ！！』


言ってやった
顔も見ずに手を払い倉庫から走って逃げたけど
言ってやっただけ有難いと思え！



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やっと20話行きました！
これからも更新頑張るのでよろしくお願いします！
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