バレてますよ及川先輩【HQ】

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「脇腹痛えええ！」



「及川、本気サーブ打つんじゃねーよ！」



「やばい！ラーメンでる！！」





結局体育館に入って
バレーボールをする3年生たち

私はここにいていいのだろうか


でも、この体育館を出た瞬間にもう
なにもかも終わりな気がして
足が動かない



先輩達が楽しそうにバレーをしている姿が大好きだ
及川先輩も含めて




『ふっ、本気すぎ』




及川先輩は特に本気でバレーをしていて
そんな彼から目が離せない






「ぼちぼち片付けないと見回りくるぞー」





こんなにも時間を早く感じるとは…
先輩達のバレー姿に夢中で時間を忘れていた





「皆…ちょっといいかい」





ぼちぼち片付け初めた3年生達に向かって及川先輩が声をかける




「おい！やめろ！せっかくいい感じで終わろうとしてんだ、このまま平和に終わろうぜ！」




何かを察したのか花巻先輩が止める

がしかし、






「うるせえええ！！＿＿＿＿







＿＿＿＿＿＿3年間ありがとう！！！｣







大きな及川先輩の声が体育館に響く





「言わんこっちゃねぇよ…っ！」





『…っ』





3年生達は涙でいっぱいになっていた

私はその先輩たちの泣く後ろ姿を見て
誰にもバレないようにそっと涙をこぼす








片付けが終わり帰る準備をする







『すみません。私用事あるので先に帰ります』



「おう、気をつけてな」



「ありがとなマネージャー！」



『はい！』





先輩たちより先に体育館を出た
及川先輩と岩泉先輩の帰り道が一緒だからといって

一緒に帰る訳には行かない



2人の時間を大切にしてほしいから






「あれ？Aちゃんは？」



「先帰ったぞ」



「えー！！！」



「うるせぇ」






及川先輩には伝えずに




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