バレてますよ及川先輩【HQ】

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「ごめん、呼ばれてるみたい」


『ううん！大丈夫だから行って』


一緒に回っていた友達が男の子に話しかけられていた
その男の子は多分後輩だろう

告白だ絶対

だって男の子の顔が真っ赤なんだもん
それに気づいて友達も顔を赤らめいている



『いいな〜』



なんて思ったり



終わるまで人が少ないところで待っていよう

そうだ、裏庭に行こう
そこには人がいないだろうから







「…好きなの」


「えっと、」




『ま、まじか』





裏庭に行ったのが運の尽き
及川先輩がさっきの女の先輩に告られている現場を
目撃してしまった



裏庭なんかでするなよな
いや、人がいないからこそ選んだのかな



なんて答えるんだろう及川先輩は





「ごめんね。好きな人がいるから」


「…そっか、」




"好きな人"
私かもなんて自意識過剰が働く


なんだか嬉しいような
そうでないような




「私もう行くね」


「うん」



やばいこっちに女の先輩が来る…
見つからないように隠れよう



「ふぅ…」



女の先輩がいなくなってから少したって
ため息をついた及川先輩


及川先輩も裏庭を出ようと私の方へ向かってくる


驚かしてやろう



『…わっ！』


「＿＿＿＿＿わぁ！？」



案の定想定の反応でニヤニヤする



「Aちゃん！？！？」


『はい』



口をパクパクとしながら驚いている及川先輩



「さ、さっきの見た？」


さっきのというのは
たぶん告白のことだろう
誤魔化しておこう



『さっきの？いえ、私ついさっきここに来て…』


「そっかそっかあははは」



何かを隠すように頭をポリポリする及川先輩



『何かあったんですか？』


「ううん、Aちゃんには関係ないこと！」




関係ない…
ってことは


"好きな人"いるって言ってたけど
私には関係ないってこと？



そんな馬鹿な



『関係ないんですか？』


「うん全然」


『そうですか』



あっけらかんとした反応をする及川先輩

まって、本当に自意識過剰だったの…


やだ、嫌だ…




『ごめんなさい…じゃあ』


「ちょっと！どうしたの！？」



逃げるように及川先輩と距離をとる
後ろで何か言ってる及川先輩を無視して
早歩きで教室に戻る



私の事好きって



言ってないけど…






反応がそうだったじゃん





期待するでしょ





もう
及川先輩のこと＿＿＿＿








＿＿＿＿好きになっちゃったよ？



どうしてくれるの



及川先輩




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