バレてますよ及川先輩【HQ】

15 ページ15

・


「はいこれ、サービス！」


『え、いいんですか？』


「まあね！」



サービスと言い、紅茶を提供してくれた



「これ俺が注いだんだよ！」


『ふふ、美味しい』



暖まる
さっきまでカリカリしていた心を忘れるくらいに



『じゃあ花巻先輩のクラスに行きますね』


「えーもっといてくれてもいいじゃーん」


『そんな訳には…』



そんな訳にはいかない
明らかに及川先輩を見てる目が多い
こっちに来てくれないかと待ち構えている



「及川〜ちょっといい？」


「うん分かった。」




多分クラスメイトであろう可愛らしい女の先輩が及川先輩に話しかける



『それでは』


「う、うん！またねー！」



その女の先輩に手を引かれ裏に入っていった及川先輩




「良かったの？」


『うん、大丈夫』


「…怪しい」


『なんでさ』




友達が心配してくれた
良かったんだよねきっと

もう少しいたかったなんて思ったり思わなかったり






そして、花巻先輩のクラスへ




『えっと、』



教室の外にはキラキラしたライトと
"ホストクラブin花を添えて"

と言う看板があった



『花を添えて？』


「入ってみる？」


『うん…』



恐る恐る入って見るとそこには




「いらっしゃいませ〜……げっ！」


『花巻先輩…』




花巻先輩のクラスメイトであろう男の先輩達が
各ソファーに座っていて

花巻先輩をそばに添えていた



看板の文字通り"花を添えて"


添えられた花巻先輩は各ソファーを回りながら
お客さんに接客をしている


まるでホストでいうヘルプみたいな立ち位置



「Aちゃんよく入ってこれたね」


『はい、どんな感じかなって』



スーツを着てる花巻先輩は以外にもお似合いで
色気が凄い




「ゆっくりしてってね」


『はい』



ここのホストクラブで
炭酸ジュースを飲みおなかいっぱいになった



『ありがとうございました』


「うん、あまり後輩に広めないでね」


『もう国見くんには言ってあります』


「おい！」



そう、私と国見くんはメール仲間
部活の先輩や後輩になにか面白いことがあった時は国見くんに報告している




『もうすぐ来るそうですよ国見くん』


「まじかよ…｣




花巻先輩が落ち込んでしまっているのを
遠くで見守りながら
3年生のクラスを離れる




・

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す