鉄仮面な彼との共同生活 【3】

・ ページ35

「Aさん！！！！！！！」










ヘッドセットから……？？？











いや違う、来てくれたんだ









返事に応えなきゃ










私と男の子はここにいる！！！！












『音羽先生っ！！！！！！！』






「Aさん！！！…っ！！！？？？？」










後ろの方から尚さんの声が聞こえたが、






数秒、時が止まったかのように





尚さんは何も発しなかった











『っく、、ここにっ、





胸痛を訴えてっ、





倒れている、男の子がいますっ！！！』







犯「貴様っ！！！！！」










男の子の状況を伝えると





通り魔犯は私のジャケットをグシャッと掴んで





起き上がらせてはドンッと壁に追いやり、




顔の目の前に先が光るそれを向けていた









「Aさんっ！！！！！」





『私はいいから、早く行ってっ！！！！』








尚さんを見て目が合うと、私は静かに微笑んだ










尚さんは倒れている男の子を抱き上げ、





この場から避難させていった











駒場「Aさんどうした！！」





赤塚「Aさん！！！」









みんなの声が聞こえていたのか、




通り魔犯は私が付けていたヘッドセットを




強引に奪い取って投げ捨てた









『いっ、、たいっ、、！』







銀色の刃をそのまま私の頬に




じわりじわりと傷つけていき、




“ チッ ” と舌打ちをした









犯「どいつもこいつもうるっせえな！！！




勝手に救ってんじゃねえよ！！！！！！」








『私たちは、っ、




人の命を救うためにいますっ、。





ひ、人の命を、自ら陥れるような行為を




している貴方はっ！！




誰からにも許されることはありませんよっ』







立って壁に追いやられているところ、




何度も何度も傷をつけられ、




鋭い痛みを感じている腕から




触れていなくても





指先からポタポタと温かいものが




流れていることがわかる







私が言った言葉に、犯人は大きい口を開いて、






“ アハハハッ ” と大声で笑いだした








犯「誰からも許されなくていいんだよ。




もうこの人生なんてどうだっていい。






そうだ！





お前みたいな奴らから



処するべきだったな！！





なーんで今気づいちゃったんだろう、




バカだなぁっ！」










犯人は不気味に笑いながら、





頬を傷つけた刃をお腹の方に向けた

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す