鉄仮面な彼との共同生活 【2】

・ ページ24

『AED持ってきました！！』


「ありがとうございます」






中を開けて、


電極パッドを指定の位置に貼り付けた







〔 患者から離れてください。

電気ショックが必要です。〕







「離れて！」







息子さんが触れないように


ギュッと抱きしめて、


誰も触れない状態になった所を


尚さんはボタンを押した






〔 電気ショックが行われました。

心肺蘇生を始めてください。 〕






「Aさん、


私が心マしますので、人工呼吸を」






『了解！


ボク、お母さん頑張ってるからね！


ボクも頑張ろうね！』






《うんっ、、ぐすっ、おかあさんっ！》






あご先を上げて気道確保の体勢をとり、


そのまま人工呼吸を行う








「2分経ちましたがっ、どうですかっ」




1度動きを止めて頸動脈に触れるが反応がない







『音羽先生、心マ代わります！』



「お願いしますっ」






1分間ずっと心臓マッサージをやり続けるのは


かなりの体力が消耗されるため交代した







『いちっ、にっ、さんっ…』








心肺停止から2分



このままじゃ、この妊婦さんは助からないっ



早くMERのみんな、来てっ！



















喜多見「MERです！っおぉ！！」




夏梅「音羽先生とAさん！？」






『この方、妊娠9ヶ月の方で


心停止から2分経過してます！！』





「このままいくと死戦期帝王切開になるかと」





喜多見「わかりました！


冬木先生、徳丸くん！

今からERカーで死戦期帝王切開を行います！

準備の方をお願いします！


比奈先生、ミンさんは、〜。」





喜多見チーフはヘッドセットに手を当てて、


それぞれに指示を出していた







私は近くにERカーが止まっていることを


確認して走って近寄った






徳丸「ええっ！？Aちゃん！！？？」



『ストレッチャーで妊婦さん運びましょう！』



冬木「はい、手伝いますよ！」






ストレッチャーに妊婦さんを乗せ、


みんなはERカーに向かったが、


私は息子さんと一緒にその場に残った






『あの人たちが来たからにはもう大丈夫！

私と一緒に待とうね！』



〈 うんっ、〉

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す