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パフォーマーの気が狂うような熱が観客である生徒をまきこんでいく。
手をあげ、跳んで、叫んで…。
男女も学年も先生生徒も関係なく、体育館中が熱い熱い盛りあがりをみせた。
そんな時間も限りがあり、後夜祭もいやいやラストの花火へとうつろうとしていた。
生徒たちは文実の支持に従い、体育館を出て、各々が花火を見やすい場所へ移動していった。
私も花火が見やすい場所は前から調べていた。
浦田やまふくんとの協議の結果、体育館脇の階段がいいだろうということになった。
そこは去年も人が少なく、男女が多いのでいい雰囲気になりやすいのじゃないか、ということだ。
倒れたのあの日から自分の中で1つの欲が生まれた。
坂田が好き。
それだけじゃぜんぜん足りなくて。
坂田に好きと思われたい。
一方通行の儚い恋で終わらせたくない、と。
『ねね、坂田。私いい場所考えてきてね、あの、』
『体育館脇の階段のとことかどうかな』
そう言い切る前に、「こっち。」と腕を引っ張られた。
連れてこられたのは校舎沿いにある中庭。
もちろん人は誰一人いないし、ここからでは後者が壁になって花火が見れない。
『花火、そろそろ始まるよ…?』
不安げに尋ねる私に、坂田はニカッと笑いかけた。
坂「うん。せやから、1番いいところで見よう。」
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翠(プロフ) - ゆっこさん» 最後までありがとうございます!青春良いですよね〜!部活メイン恋愛ありですね!が、頑張ってみます! (2020年5月4日 8時) (レス) id: 6199f933f2 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - Aliceさん» もちろん覚えてますよ〜!!すごく嬉しかったです! ええ読み直しまでしてくださってるなんて、、ほんとに嬉しい限りです(><) 頑張りたいと思います! (2020年5月4日 8時) (レス) id: 6199f933f2 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 希さん» 匂わせ回収させていただきます!笑 (2020年5月4日 8時) (レス) id: 6199f933f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - コメント失礼します、完結おめでとうございます!やっぱ青春っていいですね…。リクエストで、部活がメインで恋愛要素もちょくちょく入れてくるような小説がみてみたいです!こんなのネタになるかどうかわかりませんが、書いてもらえるとめっちゃうれしいです! (2020年5月3日 23時) (レス) id: e1ca89b04e (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 翠さん» お、覚えていらっしゃるんですか!!?う、嬉しいです(´;ω;`) リクエスト了解ありがとうございます!翠様の思うラブラブ感で大丈夫ですよ!もう既に今までのでキュンキュンしてもう一度読み返してる所なので← (2020年5月3日 23時) (レス) id: 9ab20d91b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翠 | 作成日時:2020年4月26日 16時