となりの席の坂田くん。【あほの坂田。】

twenty. ページ21

文化祭まで残り一週間をきった。


話題は後夜祭でもちきりだ。


センラ先生からジンクスの話をされたのにも関わらず、未だに坂田に声をかけられずにいた。


『はぁ〜〜〜。』

浦｢なーに大きなため息ついてんの。｣


うかない顔をしてると、浦田が頭をぺこんと軽く叩いてきた。

｢まあなんとなくわかるけど。｣なんて呆れた顔をする彼に泣きついた。


『どうすればいいの〜〜〜』

浦｢んなの頑張れとしか言えないわ。｣

『うぅ冷たい…』

浦｢どーでもいいけど、早くしないととられるよ。今だっていないし。｣

『え？』


教室をぐるっと見回すと坂田の姿がなかった。

嫌な予感がして、バッと浦田の方を向くと


浦｢さっき女の子に連れてかれてたよ。｣


なんて涼しい顔で言った。




坂田はモテる。ルックスはもちろんのこと、明るく人懐っこい性格だから接しやすい。
背が高い！というわけではないが、彼が所属するバスケ部ではエースとして活躍してる。

｢友達にしか見れない｣みたいな声もたくさんあるが、なかには中学の時から好きだった人もきいたことがある。





今日は放課後に委員会がある。

ちょっとの勇気をだして、坂田を誘ってみよう。

もう遅いかもしれない。断られるかもしれない。

…でもそれ以上に私自身が変に後悔したくない。

1パーセントでもあるなら、そこにかけたい。




『うらた、私誘うよ。今日。』

浦｢おー、頑張れよ。｣

『ダメだったら、私と一緒にいてねええええ！！』

浦｢やだよ、俺まふといるもん。｣

『ぴえん。』

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