となりの席の坂田くん。【あほの坂田。】

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他愛もない話をしながらお店に向かうと、楽しさのあまりにあっという間に着いたので、店内に足を踏み入れた。



新しく出来たパンケーキ屋さんは外装も内装もオシャレでかわいい。

あたりを見回すと、お客さんは女性やカップルが大半を占めている。



(入りづらくないかな…)



そう思い、顔をあげてみると、よっぽどお気に召したのか、今にもヨダレが出そうな顔でメニューを見つめている。



坂田らしいなあ、なんて思いながら私もメニューに目を落とす。

甘い系からご飯系までメニューは豊富で、どれもおいしそう。

坂田はベリーがたっぷりのったものを、私はマンゴーとパイナップルがのったトロピカルなものを頼んだ。



坂｢ここ来てみたかったんよ〜！でも男だけじゃ来づらいし…｣

『よかったー！結構かわいい系だもんね、このお店。』

坂 ｢うんうん。今も本当はちょっとだけ緊張しとる！｣



少し照れくさそうに笑う彼はかわいかった。




パンケーキはすごくふわふわで、シロップをかけて口を運ぶと甘さが口の中いっぱいに広がった。
ホイップも口当たりがよく、フルーツもみずみずしくて本当に美味しい。

2人してうまうまいいながら食べた。



ただ気になる。どうしようもなく気になる。
目の前に座る坂田がこっちをチラチラ見てくる。



『どうしたの？』

坂｢いや、なんか、うまそーやなあって。｣

『ふふっ、少し食べる？』

坂｢ええの？！｣



そう言って目を輝かせる坂田。
今絶対わんこの耳見えた。



｢やったー！｣と言いながら、お皿から1口分切り分け、幸せそうに口に運ぶ。

｢うまうま〜♡｣なんて笑ってみせるから、胸がずきゅんとした。

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