小説家、愛される!!?

強い人たち ページ23

No side


沖矢が立ち上がると犯人たちはそちらに“だけ”目を向ける。



今は誰もAのことを目にとめない。

その隙にAは従業員用の出入口から外に出ていった。


沖矢はそれを少し開いた目だけで確認してから、此方へ迫ってくる犯人たちを真っ直ぐ見据えると構えのポーズをとる。



犯人のうちの1人が前に出ると勢いよく全員でかかっていく。



しかしどうだろうか。



相手はあのFBIの1人。

簡単にチンピラ如きにやられるようなヤワな男ではない。




後ろで交戦している複数の気配。


それは毛利親子だった。


父親は元警察+柔道全国1位にも負けを取らない強さ。

その娘はと言うと空手部の主将であり、大会で勝利を収めるなど、、


とにかく強いのだ。


｢ぐへぇっ…｣



犯人の間抜けな声と共にサイレンの音が駐車場から次から次へと聞こえてくる。




犯人たちはというと、

それはそれは地面と仲良くしていた。



沖矢たちかナイフを持った男たちか……

どちらが悪人なのかわからぬほどに痛めつけられている。



｢手を上げろ!!


……ん？｣




入ってきた警察も、何が何だかわからず気の抜けたような声を出す。



｢蘭ちゃん！？｣


｢佐藤刑事！｣


(蘭ちゃんたち…派手にやったのね)


知り合いである2人。

事情を話さずともだいたい起こったことの予想は着く。


色々あったが、皆が事情聴取を受けとりあえず一件落着……というわけだ。

無視してんじゃねぇよ→←作戦開始

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す