【テニスの王子様】ちょっとドジな生徒会長【立海】

ドジ10 ページ12

コートに案内し、各部長を待つこと数分。皆はストレッチとかしてるけど、私は本当にすることがないので暇である。とりあえず涼しい木陰でボーッとしてよ。

貴『テニス部って美形揃いなんですねぇ。』

切「何、アンタも俺等狙ってんの？」

貴『そんなおそれ多い……ん？』

顔をあげると、何だか怖い顔をした切原さんが。え、私何かまずいこと言ったかな。

切「言っとくけど、俺等アンタにも他の女にも興味ねーから。迷惑なんだよ、そーゆーの。」

貴『え、あの、え？？』

切「どーせお詫びしてぇって言ったのも部長に気があるからだろ。」

貴『ちょ、ちょっと待ってください！』

何を勘違いしてるんだこの子は、何でそんなに怒ってるんだ。

貴『私、本当にお詫びをしたくて連絡先を交換しましたし……まず、最初に交換しようと言ったのは幸村さんですよね？』

切「……。」

貴『きっと、貴方は何か女子の事で辛いことがあって、女子は皆そうなんだ、と思い込んでるんじゃないんですか？
別に私はそう思われても構いませんが……本当に貴方の事を想ってる子に失礼じゃないですか？えと……少しずつでいいので、女子への見方を変えてみてください。』

切「っ……チッ！」

貴『ちょ、あ、あの！』

切「あぁ？！」

貴『これは……私の勘なんですけど、切原さんは、素直でとてもいい子だと思います！！』

あぁいうことを女子に言って、先輩達を少しでも迷惑女子から遠ざけてるんじゃないんだろうか。
先輩達を守るために周りから距離を置かれるような態度を取ってるんじゃないんだろうか。
余計な考察かなぁ……これ。

切「アンタ……馬鹿じゃねぇの？」

貴『ぐっ……重々承知しております。』

切「っははっ！ウソウソ。」

え、あ、笑った。可愛い。

切「…よっし、改めて…俺、切原赤也って言うっス！よろしくお願いしまーす！！」

ふ、雰囲気変わった……でも、これがほんとの彼なのだろう。
こっちの方が何倍も好きだな。可愛いし｡

貴『臼井Aです。切原さんはその方が似合ってますよ。』

切「そースか？Aさんが言うなら良いかも〜なんて。」

貴『え、な、名前……。』

さりげなく名前呼びだなんて……恐ろしい子！！

切「Aさんも俺のこと名前で呼んでくださいよ〜！」

貴『じゃ、じゃあ……赤也、さん？』

切「呼び捨てでいいんスよ！！」

貴『そんなおそれ多い！せめて赤也くんで！！』

切「ちぇー。」

ぐーっと距離が縮まったなぁ。嬉しい。

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