第95話 久しぶりの ページ45
《Asaid》
ローラが寝た後、
久しぶりにいつもかなたがいるあの場所に足を向けた。
最後にかなたに会ったのは
朝陽に告白して、断られて、そこに居たかなたを無視しちゃった時。
朝陽のことは諦めがついたし、自分の中で整理できたら、いつも何も言わずに相談に乗ってくれたかなたにお礼を言わないといけないなと思ってる。
でも、その場所に着くとかなたは居なかった。
A:いっつもいるわけじゃないか…
小声で呟いて、私はかなたがいつも座っているベンチに1人腰掛けた。
そして息を吸う。
A:輝きに包まれながら〜
あなたの温もりを感じているの〜
同じ光の中これからも〜
迷わないで私歩いていける〜♪
私は1人口ずさんだ。
なんだか少し寂しくなった。
A:戻ろっと
立ち上がって後ろを見ると、そこには…
かなたが居た。
A:かなた…
かなたは思いつめたように私を見つめた。
A:えーっと、この前は変なところ見せちゃってごめんね。
変なところっていうのは私が朝陽に告白してたところ。
かなた:いや、別に。それより…
A:ん。きっぱり振られてもう吹っ切れた。
かなた:そっか。
そう言いながらかなたがベンチに座ったから、私も隣に座った。
A:最近元気?
かなた:…俺、最近悩んでることあって…
かなたの顔が本気な顔だったこと、いつも相談を聞いてもらっていた身だからその言葉にびっくりしてしまった。
A:私でよかったら聞くよ?
かなた:………好きな女ができて、仕事が手につかなくなってきた。
A:え…。
まさか恋の悩みだとは思わず驚きの声を出してしまった。
するとかなたはぷっ と吹き出して笑いはじめた。
かなた:冗談だよ。仕事はちゃんとしてる。
そう言いながらまだ笑っている。
A:ちょっと!バカにしてるでしょ!?
かなた:してる。お前、可愛いから。
A:ほーら、またそうやってからかう。
私がむくれ顔をしてかなたの方を見る。
すると、かなたの頬が少し赤く染まっていた。
そしてそのまま3秒間、2人の時が止まったかのように見つめ合い、先に目をそらしたのはかなただった。
かなた:帰る。
そう言って、かなたは行ってしまった。
今のはなんだったんだろう?
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かほ(プロフ) - 茉凜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年9月4日 18時) (レス) id: c1e96e310d (このIDを非表示/違反報告)
茉凜(プロフ) - ストーリーがめちゃめちゃ面白くて、つづきが気になります!更新頑張ってください! (2018年9月4日 17時) (レス) id: e65e56b8e4 (このIDを非表示/違反報告)
天羽音花(プロフ) - ありがとうございます! (2018年6月24日 16時) (レス) id: 55b5068c58 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 天羽音花さん» はい!なりましょう! (2018年6月24日 15時) (レス) id: c1e96e310d (このIDを非表示/違反報告)
天羽音花(プロフ) - かほさん、もし良かったら、友達になって頂けませんか? (2018年6月24日 14時) (レス) id: 55b5068c58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かほ | 作成日時:2018年4月1日 8時