6 一方その頃 ページ8
──バタンッ
そんな音と共に周りの歓声がやむ。
「なっ!!」
人だかりの真ん中。簡易的なステージの上で海瑠は呆然としていた
先程まで、海瑠の姿から自信満々に罵っていた男は今や床で寝そべっている。先程のレオリオとの対戦とはまったく逆の状況だ。
なんとも情けない。
しかし、一応建前で声をかけてやるべきだろうと、海瑠は男に近づき手を差し出した。
「あの、すみません、大丈夫ですか?」
「……っ!!……だ……」
「え"?」
「イカサマだ!!こいつは今ズルをしたっ!!」
「うわぁ……」
おっと、つい言葉が漏れてしまった。
まったくもってめんどうなことになった、と海瑠は此方に言いがかりをつけている男を興味なさげに眺める。
すると、今度は先程司会をしていた人とは別の男が現れた。
どうやら、腕相撲の男を雇っている人物らしい。
「は、ハンター様、いかがなさいますか……?」
「は!!イカサマ野郎にはそれなりの制裁を加えないとな……」
ハンターと呼ばれた男はそう言って、周りに視線を向けた。
すると、どこからともなく男の部下であろう男達が現れ海瑠を取り囲んだ。
海瑠は周りの男を確認する。
武器を持ってはいるけど、多分自分一人でもなんとかなるレベルだな。
「ふん!俺様に逆らうからこんなことになるんだ!!」
「いやぁ、逆らうって言うか先に勝負を仕掛けてきたのってあんた達な気がするんだけど」
腕相撲で賭けしてたし。
「う、うるせぇ!!てめぇら、やっちまえ」
そんな声と共に男達が臨戦態勢に入ったのを見て海瑠は頭をかいた。
しょうがない、あんまり、目立ちたくねぇけど……。
「相手がその気なら、こっちも黙ってる訳にはいかないしな」
海瑠は周りに聞こえるか聞こえないか位の小声で呟く。
その瞬間、海瑠目の前に見知らぬ影が現れた。
「まて!!」
「ん?」
前をみると、特徴的な民族衣装をきた少年の背中が目に写る。
年はどうやら海瑠やAよりも上らしいが……。
海瑠の記憶にはこのような知り合いなどいない。
少年は続ける。
「多勢に無勢が卑怯だとは思わないのか?」
「なんだ?てめぇもそいつの仲間か?」
「違う。が、子供相手に大人が大勢で押し掛けているのをみていられるほど、私も人間できてはいないからな」
そう言って彼は武器を構えた。
「ふん!なら、てめぇもろとも殺ってやるっ!!!!」
「……」
──まぁ、人は多い方が楽か……。
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柊花(プロフ) - ミストラ〜ドさん» しかし、読みにくいと思ったところはドンドンいってください!微力ながら頑張って直したいとおもいます!長々と失礼しました!! (2019年3月17日 18時) (レス) id: ec51208c74 (このIDを非表示/違反報告)
柊花(プロフ) - ミストラ〜ドさん» コメント有難うございます!アドバイスとかもらったの初めてなのでとても嬉しいです(*^^*) けど、この作品は始めに書いた通り小説書きで書いていきたいと思っていたので台本書きにしない方向で進めさせていただきます。申し訳ありません。m(__)m (2019年3月17日 18時) (レス) id: ec51208c74 (このIDを非表示/違反報告)
ミストラ〜ド - コメント失礼します!!アドバイスなんですけど 「」の前に喋っている人の名前を入れたほうが分かりやすいと思います!![例え] ゴン「……!!」みたいな感じでお願いします!!更新ファイトです!!!! (2019年3月17日 13時) (レス) id: b0787012e0 (このIDを非表示/違反報告)
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