片思い？ or 両思い？ (ページ12)

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外は既に暗く、人通りも少ない。

街頭だけで照らされた道を1人で歩く。

すると、路地裏から声が聞こえてくる。

？「ちょ、やめて下さい！」
男1「良いじゃ～ん。1人なんでしょ？」
男2「楽しいことしてあげるからさ～」
？「やっ、ほんまに無理ですっ…！」

争ってる…？

てか、あの関西弁って…

嫌な予感がして、その路地裏に行くと

2人組の男が廉を襲っていた。

廉は、男に両腕を上に纏め上げられて身動きが取れない状態だった。

それを見た途端、怒りが込み上げてきた。

紫「おい、何してんだよ」
廉「しょお…」

2人組の男は、俺が声を掛けても廉から手を離さない。

男1「邪魔すんなよ！」
紫「は？」

軽く睨むと、2人組の男はたじろいだ。

なんだ、

弱いじゃん。

紫「その汚い手で廉に触るな」

そう言って、男の腕を強く掴む。

男2「くそっ！」

2人組の男は、足早に去っていった。

紫「廉、大丈夫？」
廉「しょ…こわかった…」

廉は泣きながら俺に抱きついてきた。

紫「怖かったな。大丈夫だよ」

俺の胸の中で静かに泣いてる廉を見て、

何でもっと早く来れなかったんだろうと思った。

それと同時に、

もし俺が、コンビニに行こうとしてなかったら、

廉はどうなったんだろう。

考えるだけでゾッとする。

それからしばらくして、

廉は泣き止んだ。

紫「家まで送ってくよ」

そう言うと廉は、

急にモジモジしだして

廉「紫耀の家、行ってもええ…？」

と言った。