【第十九章】-4 ページ10
ジョゼフさんとのお茶会は、とても楽しかった。
それから、ジョゼフさんはお茶会中に何度も私の写真を撮っていたから、私がそんなに撮ってどうするんですか?と聞くと、
「これは君のアルバムを作るための作品たちさ。」
と言われた。
私は恥ずかしいから、
「私なんかの写真を撮って、アルバムにしなくていいですよ…!」
と言ったけれど、
「だーめ、僕が作ると決めたら作るんだ。」
ジョゼフさんは、最後まで意志を変えることはなかった。
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ジョゼフside
今日は、待ちに待ったAとのお茶会だ。
彼女を写真に収める事のできる、絶好の機会だ。
僕は早めに中庭へ行って、美味しい紅茶とお菓子の準備をして彼女を待った。
少し時間をすぎてから、Aが遠くから走ってくるのが見えた。
僕のためにちょこまかと走ってくる姿が、とても可愛らしい。
そして、彼女とのお茶会が始まったのだが、向かいのサバイバー邸から、なにやら視線を感じて、僕はそちらを見た。
……納棺師くん?…へぇ、なるほどねぇ。
A、君は生者が苦手な彼でさえ、虜にしてしまったのかい?
まったく、罪な女性だねぇ…
そんな事を思っていると、彼女がどうしたのか聞くものだから、僕は、何でもないよと言って、話を続けた。
それからは、Aがお菓子を頬張っている姿、紅茶を美味しそうに飲んでいる姿、楽しそうに笑っている姿など、彼女との色々なシーンの写真を撮って、僕は満足した。
これはあとで、新しいアルバムに貼るんだ。
彼女と別れて自室に戻ってから、先ほど撮った写真を現像した。
あぁ、彼女は本当に美しい……
なんだ…どうしてこんなに良い表情をするんだ……
…今度また、撮らせてもらおう。
僕は、Aの写真を貼ったアルバムをベッドの上で一晩中眺めながら、寝落ちた。
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あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時