【第二十六章】-5 イライside ページ49
今日のゲームはAと一緒だ。
もし彼女が吊られたら、僕が最初に助けに行こう。
そう思っていた矢先、彼女はリッパーにやられてしまったようだ。
僕はすぐに彼女の元へ向かった。
なぜか今日、彼はキャンプをしなかったようで、彼女を安全に助けられた。
Aの手を引いて、治療できそうな安全な場所まで走る。
途中、彼女が納棺された。
…イソップだな。
ここなら安全に治療できそうだと思い、立ち止まったけれど、ふと、イソップの事が気になって、天眼を使ってしまった。
この行動が、僕の胸を苦しめるとも知らずにね。
天眼で見たイソップは、描き終えたAを、じっと見ていた。
彼女の人形は、月明かりに照らされてキラキラと輝き、本当に美しかった。
「…綺麗だ……」
僕は思わず呟いた。
そのすぐ後だ。
イソップは棺桶から彼女の人形を出し、左手を腰に、右手を頭に添えた。
まるでこれからキスをする男女みたいじゃないか……
「………っ……!」
その予感通り、彼はAにキスをした。
それも、触れるだけのではなく、彼女の唇を包み込み、何度も、何度も……
けれど、イソップは寂しそうな目をしていた。
ここで、天眼が終わってしまった。
意識がこちらに戻ると、先ほどまで僕の後ろにいたAが、今は目の前にいた。
無意識に彼女の唇に目がいってしまう。
人形とは違う、ぷるんとツヤのある柔らかそうな桃色の唇がとても美味しそうで、僕は思わず唾を飲み込んだ。
僕は無意識に彼女の両肩を掴んでいた。
食べたい…僕も……彼女の唇を…食べたい……
込み上げる気持ちの高ぶりに、荒くなる息。
僕はAが男性が苦手な事も忘れて、じりじりと彼女の唇との距離を縮めて行った。
彼女の頬が少し、ピンク色に染まっている事もまた、僕の興奮を誘ってくる。
……彼女の唇まであと、数センチ________
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あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時