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【第二十三章】-3 ページ33

…私の心の叫びはどうやら、口から漏れていたらしい。









そしてエミリーは、どうやら私の知らぬ間に、大浴場に来ていたらしい。









「どんな風に感じたら、その人に恋をしていると思えるんですかね?」









私は純粋に知りたかった。









「んー、そうねぇ、例えば、もっと一緒にいたいとか。」









もっと一緒にいたい……。イライさんとは一緒にいて楽しいと思う。









イソップさんといると…んー、安心する…?









「あとはー、その人に触れたいとか?」









触れたい……これは難しそう……









ただでさえ男性が苦手なのに、自分から触れたいなんて思った事はたぶん、ない。









「………なるほど。ありがとうございました!」









私はエミリーにお礼を言って、少しのぼせかけてよろけながらお湯から上がり、大浴場を後にした。









やっぱり、恋をする気持ちは、まだわからないな……









部屋に戻って、ふと思い立ち、この前トレイシーにオススメしてもらった本を開いてみると、なんと、知らないうちに、文章が増えていた。









……本当に不思議な本ね。









前回は、主人公の少女が少年に恋をした所までが書かれていたけれど、今日文章が増えていた所まで読むと、内容はこうだった。









『しかし、少年には別に仲の良い女の子がいた。






その女の子は、少女の親友であり、少女は、親友が少年の事を好きな事を知ってしまい、自分は諦めようとする。






けれど、ふたりの楽しそうな姿を見て、ひとり胸の苦しみを抑え込む。






そして少女は、親友と好きな人の幸せのためなら、この気持ちはもう忘れよう。と心を閉ざしてしまう。』









そこまで読み終わった私は、この少女の気持ちを思い、少し哀しくなった。









恋をするのも大変なのね……









この少女ともし同じ境遇なら、私はこんないい子にはなれないだろうな。と思った。

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あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時

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