【第二十二章】-3 ページ23
Aside
次の日の朝、支度も終わり、お部屋で待っていたら、コンコンッと扉が叩かれた。
ここまでは昨日のデジャヴだ。
ちなみに今日は、ベールはして行かないつもり。
「A、イライだ。」
昨日のイソップさんとは違って、落ち着いた声だ。
少し、昨日のイソップさんの事を思い出して、頬が緩んだ。
ガチャ_________
「おはようございます、イライさん。今日は、よろしくお願いします!」
「おはよう、A。こちらこそよろしく!では、行こうか。」
「はい!」
そう言ってイライさんは、歩き始めた。
私は後ろからついて行こうと思って、凄くゆっくり歩き始めたのだけれど、イライさんがその速さに合わせてくれて、私の右隣を歩いてくれた。
イライさんの顔をチラッと見上げると、イライさんもこちらを向いて優しく微笑んだ。
私は緊張なのか、それとも別の感情なのかわからないけれど、とにかく、いつもより少し速い心臓の鼓動から気を紛らわせたくて、彼に話しかけた。
「イライさん、どうして突然遊園地に私を?」
「え?あぁ…いや、昨日イソップとデートに行っただろう?」
「え、あ、なんで知って…」
私は、昨日のイソップさんとのデートを思い出して恥ずかしくなったけれど、自分がイソップさんに言った言葉を思い出して、少し、胸が痛くなった。
「ふふ、僕はなんでも知っているよ。だからね、僕もAとデートしたいと思ったんだ。」
そして今度は、イライさんの言葉で赤面してしまった。今日の私の心は、色んな感情が混ざっていて、ぐちゃぐちゃだ。
気を紛らわすためにした質問で、かえって自分を苦しめてしまったみたい。
「着いたよ。」
イライさんが、ひとつのゲートの前で言い、扉を開けた。
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あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時