【第十七章】-2 ページ2
Aside
私が自分の過去を皆さんに話した次の日、朝食を食べていたら、右隣にイソップさんが座ってきた。
あら、食事の時間ずらすの、辞めたのかしら……
嫌いならわざわざ隣に座らなきゃいいのに、なんて思いながら、私は黙々とご飯を食べた。
「あ、あの…っ」
「おはようA、隣、いいかな?」
「あ、おはようございますイライさん。どうぞ。」
イソップさんが何か言いかけた気がしたけれど、左からイライさんが来て話しかけられたから、私はそのままイライさんとお喋りをしながら食事を終えた。
食器を片し、お部屋も隣だから、イライさんとそのまま食堂を出て一緒に戻った。
私の背中を、寂しそうに見ている人がいる事には、気が付かなかった。
_______________
イソップside
僕はまず、食事の時間をずらす事をやめようと決意した。
なぜなら、Aさんに話しかけるには、食事の時間か、廊下ですれ違うか、部屋を訪問するかあとは、ゲーム中くらいしかないからだ。
そして一日目、まず彼女の隣に座ることに成功した。
けれど、意を決して話しかけたら、運悪くそこへイライさんが来てしまった。
彼女に話しかけるチャンスは一瞬にして無くなった。
………………。
僕は隣で楽しそうに話す二人の会話を聞きながら、無言で朝食を食べた。
そして、先に食べ終わってそのまま二人で部屋に戻って行くAさんの背中を、目で追う事しかできなかった。
【第十八章】-1 本と少女と少年と→←【第十七章】-1 イソップ・カールの気持ち
167人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時