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NOside
次の日、侑と治の喧嘩のこと、ましてや自分が喧嘩の原因だということを知らないAは、いつも通り授業を終えて部活に来ていた。
そして、部内の空気がいつもよりピリついていることに気づき、信介に聞いてみる事にした。
『信介、今日なんやいつもより静かとちゃう?』
信「...侑と治がまた喧嘩しとるんや」
『え、喧嘩?っちゅうか...またって?』
角「気にしなくていいよ。朝来た時から続いてるけど、まぁ、よくある事だから。」
『へ、へぇー.....』
Aは侑と治がよく喧嘩するところを見ていたが、それは冗談交じりの喧嘩であって、いつもならすぐにもとに戻る。
しかし、言い合いをするのではなく、ここまでお互いに口を利いていない喧嘩を見るのは初めてだった。
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Aside
『あの2人大丈夫かなぁ....』
いつもやったら喧嘩しながらも言い合いして、いつの間にか仲直りしとるのに、角名先輩曰く今回はずっと続いとるみたいやん。
角名先輩には気にしなくていいよって言われたけど...めっちゃ気になる。
私はちょっと気ぃ引けるけど、そこにおった侑先輩に話しかけてみた。
『あ、あの、、侑先輩。』
侑「んー?どないしたーん?」
あれ??さっきまでめっちゃムスッとして不機嫌そうな顔しとったのに、私が話しかけた瞬間笑顔になった...
『えっと、、こんな事訊くんは...あんまり良ぉ無いかもしれんのですけど、、その、なんかあったんですか...?』
侑「えっ...!な、なんもないけどー!?」
侑先輩はあからさまに目を逸らした。
『いや、角名先輩に聞きましたよ。朝からずっと兄弟で喧嘩しとるって。』
侑「........」
『大丈夫ですか...?』
侑「....おん、大丈夫。....あの、さ、Aは、、俺とサム、どっちの方が格好ええと思う...?」
『....はい?』
どっちの方が格好ええか?なんで今そんなん訊くんやろ
あ、分かった。昨日花子ちゃんと帰って、花子ちゃんにどう思われとるか、ちょっと不安になってもたとか?
絶対そうやん。ってことは、侑先輩には自信持ってもらわなあかんな
『どっちか選べって言われたら難しいんですけど、、侑先輩は十分格好ええと思いますよ』
侑「ほ、ほんま!?おおきに!ありがとぉ!」
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作者名:みんと | 作成日時:2024年2月22日 23時