兄の後輩【宮治】 (ページ26)

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治「さっきどこ行っとったん？」

『あ、実は、、、』

２人で歩き出して、最初に口を開いたのは治くん。

ほんで私は治くんに、花子ちゃんと侑先輩のことを話した。

治「あー、なるほど...。やから最近はAやのうて高嶺さんがドリンクとか持ってくるようなったんか、」

『ふふ、多分そうやと思います』

治「確かにツムも高嶺さんにドリンクもろて嬉しそぉやったわ」

治「...でも、俺はAの方がええんやけどなー」

『え、えぇ、なんですかそれー(笑)』

　

たまにどきっとするようなことを治くんは言うけど、治くんは最初からこんな感じやったなーとも思う。

誰にでもこんな感じなんかなと思ったら、ちょっと寂しい。

私達は他愛ない会話をしながら帰路を歩いた。

最近の部活のこととか、クラスのこと、お互いの兄弟のこと。

兄弟の愚痴もちょっとだけ。

特に面白い会話でも無いのに、いつもの5人で帰るときより楽しくて、自然と足も遅くなる。

分かれ道まで来ても、もっと喋りたいから送ってくって言うて、家の前まで送ってくれた。

『今日はありがとうございました。』

治「おん。俺もようさん喋れて楽しかったわ。ほな、また明日な」

『はい、また明日』

玄関のドアを開けて中に入った私は、心なしか、心臓が速くなってる事に気がついた。

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NOside

Aと分かれて家に帰った治は、先に家へと帰っていた片割れが不機嫌そうな事に気づいた。

治は、少しだけからかってやろうと思い、高嶺さんとのデートどないやった？と聞いた。

しかし...

侑「どないやった？ちゃうわ！なんや知らんけどめっちゃひっついて来るし、友達会う度に彼女面しやがんねん！あいつ絶っ対俺ら目当てでバレー部入ったんや！Aも北さんもおらんかったし、サムもなんで先帰っとんねん！！」

治は侑が、デートがうまく行かずに拗ねているのかと思いきや、高嶺さん自体にキレており、自分もキレられていることに驚きを隠せない様子。

治「え、ツムは高嶺さん好きちゃうん？」

侑「はぁ！？なんで俺があんなやつ好きんならなあかんねん！俺が好きなんはAや！！」

治「......え？」

侑「.........あ。」

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