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信「.....なにしとんねんお前ら。」
『し、信介っ!?』
治「き、北さn」
信「治。」
治「は、はい...」
信「取り敢えずその手ぇ離さんかい」
治「あ、」
信介に言われて、治くんはちょっと気まずそうに私の頭から手を離した。
ばつが悪そうにしとる治くんを横目に、信介はちょっとだけ、ニコッて笑いながら私に聞いてきた。
信「で?二人で何しとったん?」
でもな、その目はわろてへんねん。
正直めっちゃ怖い!!
『え、えっとな!さっき私、よぉ分からん女の子達にめっちゃ睨まれてひびっとったんやけど、治くんがここまで連れてきて助けてくれてん!』
信介が昨日言うとった、"何されるか分からん"っちゅうセリフを思い出したから、一応勘違いされんよう、正直に治くんをフォローしながら答える
細かいこと省いてもうたけど、嘘はついてへんで??
信「...せやったんか、治。すまんな。」
治「あ、いや....大丈夫です。」
良かった...別に勘違いとかしとらんかった...
信介はさっきまでちょっと怒っとるように見えとったけど、私が言うた答えを聞いて、いつも通りの顔に戻った
信「それとな、A。年上のことは"くん"付けて呼ぶんやのうて、出来るだけ"さん"とか"先輩"とか付けた方がええで。」
...確かに。そらそうや。
さっき信介に治くんが助けてくれたっちゅう話したとき、私は"治くん"って普通になんのためらいもせんと話してもうた。
『あ、ごめ...』
治「俺がええ言うたんです。」
治くんが私の言葉を遮って言う。
信「?ほぉか、まぁ治がええんやったらええけど...かんにんな。」
信介は治くんの言葉を聞いてちょっと不思議そうにしとったけど、しゃーないかって言うみたいに、あんま気にしてなかった。
信「ほんなら2人とも、もう部活始まっとるから、そろそろ体育館の方来てな。」
信介はそない言うて、部室にあった水色のタオルだけ首にかけて体育館の方に歩いて行った。
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作者名:みんと | 作成日時:2024年2月22日 23時