海の反対【二十六章】 ページ30
一目連side
薄暗い
ここが……Aの意識の中……?
「そうだッ!Aッ!何処だ!!」
必死に名前を呼ぶが返事は帰ってこない
きっと今もひとりで眠っているんだ
「探さないと……」
そう呟いて走り始めた
*
どれだけ走ったのだろう
ついた先は海だった
青くてキラキラしている海
そっと近づき、足を水に入れてみる
それは、悲しいくらい冷たかった
彼の悲しみなのだろうか――
――ふと目の前を見ると、いつか見た紫色のクシャクシャの髪が目に浮かんだ
Aは、深く深く沈んでいく
止めなければ――
考えより先に体が動く
ああ、これじゃ俺まで沈むじゃないか
それも悪くない
Aも一緒ならそれで……
彼に向かって手を伸ばす
泳ぎは苦手なわけじゃない
少し手間取ったが、彼の腕を掴んだ
……もう離さない
ギュッと握りしめ、抱き寄せる
この海を泳ぎ砂浜まで運ぶのは俺でも無理だ。
せめて、Aだけでも……
考えとは裏腹にどんどん体は沈んでいく
(A…生きてくれッ……)
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せろん(プロフ) - 萌さん» ありがとうございます! (2017年7月16日 20時) (レス) id: 1d8d983be4 (このIDを非表示/違反報告)
萌 - 面白かった (2017年7月11日 15時) (レス) id: 250fc39ed5 (このIDを非表示/違反報告)
せろん(プロフ) - 吹雪さん» ありがとうございます(´;ω;`)自分も、地獄少女大好きなのでもっと増えてほしいという気持ちて書かせていただいてます!! (2017年3月25日 11時) (レス) id: 1d8d983be4 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - 最近地獄少女の小説が少なかったのでとても嬉しいです。更新頑張ってください。 (2017年3月25日 11時) (レス) id: 2e71a57b0c (このIDを非表示/違反報告)
せろん(プロフ) - 新しいアカウントになります!!こちらが完結したらこのアカウントでしか作品が出せないので、良かったら見に来てくださると嬉しいです!! (2017年3月22日 23時) (レス) id: ffd8def442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せろん x他2人 | 作成日時:2016年12月31日 2時