DEAD APPLE 第二章 〜龍と汚濁〜 ページ14
有栖が霧の上に向かい始めた頃、
中也は跳ねるようにして
宙に浮くコンクリートの破片を渡り歩く。
向かう先は龍の正面。
中也の気配を悟ったのか、
龍は中也に向けて、尾から無数の光線を放つ。
数十の光線放は龍の形になって襲い掛かり、
搦めとった。
だが中也は内部から食い破る。
自らが囚われた檻を破り、
右手に大きな重力子弾を発生させ、
強大な引力を持つ銃弾を、龍の鼻先に撃ち込む。
同時に、龍もまたその顎門から光弾を撃ち放った。
重力子弾と光弾がぶつかりあい、衝撃波が走る。
光が空を埋め尽くし、中也の体が衝撃で弾かれた。
重力を操る間も無く、空から一直線に落とされ、
地面に叩きつけられる。
丁度その時、有栖が霧の上に到達した。
目に飛び込んで来た光景に有栖は唖然とした。
有「なんだあれ……!」
そこに、異能特務課の『
ゆっくりとハッチが開けられ、
有栖はそこに元の姿になって入った。
辻「貴女が 森 有栖さんですね。特務課の辻村です。
中原さんから伝言付きで預かり物です。」
辻村が渡したのは、
中也が飛び出す前に渡した愛用の帽子。
有栖はそれを受け取り、聞いた。
有「伝言って?」
辻村は悲しげな表情をしてから静かに有栖を見て、
辻「『手前の兄貴は生きて帰る』だそうです。」
伝言を伝えた。
一瞬驚いた顔をした有栖だったが、
すぐにいつもの柔らかい笑顔になり、
「そっか…」と呟いた。
すると、
霧の中から何か巨大なものを手にする
中也の姿が見えた。
中也が手にしているのは__________ビル。
ビルがまるごと重力を無視して浮き上がっている。
中也は三十階以上ある大きなビルを持ち上げ、
龍に向かって打ちおろす。
一撃。二撃。
獣じみた雄叫びを上げながら、中也がビルで
龍を殴りつけた。小柄な体からは
考えられない規模の戦いをしてみる。
ビルという大質量による物理攻撃を受け、
龍が再び光弾を放とうとした。
その開いた口に、三撃目。
中也が、ビルまるごとを龍の口に叩き込む。
龍の喉奥で輝いていた光弾が行き場を失い、
内部で爆発した。
それにより生まれた隙を狙って、
全身全霊を込めて重力子弾を撃ち込む。
中「ダァァァザァァァイィィィィィ!!!」
叫びは大気を震わせ、弾は龍を穿つ。
龍は身をよじらせ、耐えきれなくなったかのように
全身に光が変じた。
龍が消え、代わりに真紅の光が溢れ出した。
ポートマフィアの穏やかな日 (番外編の番外編)→←DEAD APPLE 第二章 〜汚濁〜
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モルカ(プロフ) - 山吹桜さん» 了解しました。リクエストありがとう御座います!! (2018年9月17日 7時) (
レス) id: 35de75094a (このIDを非表示/違反報告)
山吹桜 - リクエストで猫耳＆尻尾が付いて、切島君とイチャイチャして欲しいです!! (2018年9月16日 23時) (レス) id: 6d19b82d66 (このIDを非表示/違反報告)
モルカ(プロフ) - ヒカルさん» 喜んでいただけてなによりです。またのリクエストお待ちしてます!! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 35de75094a (このIDを非表示/違反報告)
ヒカル(プロフ) - Σふぉおぉおぉおっ！！(゜ロ゜ノ)ノ 二度のリクエストをありがとうございましたっ！ しかも『二人の英雄』のお話にして頂きありがとうございますッ！ (2018年9月8日 21時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
モルカ(プロフ) - 山吹桜さん» 喜んでいただけてなによりです。またのリクエストお待ちしてます!! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 35de75094a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モルカ | 作成日時：2018年4月4日 10時
