楽しみ、三十一つ目 ページ32
うらたside
あいつがクシャミをして、なんというか．．．微妙な空間が生まれた。
う「．．．家、くる？」
貴「え．．．あ．．ん？」
いや、『ん？』じゃないだろ！
う「家来んのか来ないのか、どっちだよ」
貴「いや、いいの？だって君、明らかに嫌ってるじゃん。
なのに、なんで？？意味がわからない」
．．．ま、確かにここまでやってやるギリはないんだが
う「だって、そういうの置いといて男としてそんな今にも風邪ひきそうなヤツほっとけるか。
それに、悪いやつではないんだと思うし(ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ」
貴「．．そ、ならお言葉に甘えるよ。
君が困った時は助けてあげる。君からしたら助けてもらいたくないんでしょーけど、ふふww」
．．．意味わかんね、それがわかっててやるってただの嫌がらせに近いじゃねぇか
う「こっち、走るからついてこいよ」
貴「えー、足に水飛ぶの嫌なんだけど．．．背に腹は変えられないか」
回りくどいけど、『いいよ』って言ってんのか
いちいち悪態つかなくてもいいじゃん
そこから、大雨の中俺の家まで走った。
俺達はずぶ濡れで．．．冷たい
一応こういう時って、お風呂に入らせてやる．．んだよな？
う「風呂沸かすから、沸いたらはいれよ」
今、あいつとやまだぬきちゃんはタオルを渡して拭いている状態だ。
．．．やまだぬきちゃん？なんでそんなに懐いてるのかな？
貴「あ！うらたさん！タオルありがとうございました！ひゃぁ！？あ、ちょっ！．．．ん、あ！くすぐったい！」
俺にお礼を言ったあと、やまだぬきちゃんがあいつの足をぺろぺろと舐めている。
貴「えっと．．．やまだぬきちゃん、だっけ？可愛いね！」
う「なんで、懐いてんの．．
この短時間で懐くのって．．．なんなの」
センラは未だ仲悪いのに．．
俺だって、ちょっと警戒して言葉を軽く選んでるのに．．なんで．．
貴「うらたさん？．．なにか、気に触ることをしたのなら謝ります。でも、それを治したいので正直に何が嫌だったか教えていただけませんか？」
．．．なんでそんな悲しそうな顔してんだよ
何も悪くないじゃん、なのに、
う「なんでもない、だから大丈夫。
．．俺、誤解してた」
貴「え．．」
う「玲の話を聞いて、信用して、お前を悪者にしてた。
でも、案外いい奴なのかなって思う」
貴「．．私は、そんなにいい人じゃない。」
え？
その表情は、冷たいガラスのようだった。
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色見草(プロフ) - 奏多さん» そう言ってもらえて嬉しいです。他にも多数の方からの意見がありますので完結するまで消すようなことはありません。わざわざコメントをしていただきありがとうございます。これからもこの作品を是非よろしくお願いします！ (2018年2月21日 22時) (
レス) id: dabbc44ac8 (このIDを非表示/違反報告)
奏多 - この小説すごい好きなので消さないでほしいです。 (2018年2月21日 22時) (レス) id: 70cd676ccd (このIDを非表示/違反報告)
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