【BTS】女子力、負けました【JN】

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Side SEOKJIN






生憎そんなやり取りをしたのは金曜日の朝で

今日の午前から会議を控えている



来月から新しいプロジェクトが始まるから。



公私混同は好きじゃないから
無理矢理気持ちを切り替えて会議室に入った






会議が無事に終わって会議室を出る

休憩スペースに向かう途中、
携帯を開くと通知が1件来ていた









彼女あなたもね









僕の｢幸せになってね｣という
強がったメッセージに対する返信だった



どうせなら既読無視を貫いて欲しかったな

そう思うと涙が出てきた









休憩スペースの扉を開き
飲み物を買って午後の仕事に影響が出ないように
呼吸を整えようとする






手元のトーク画面から目が離せなくて

思わず画面をスクロールする


｢幸せだったあの時｣に戻りたくて

トーク画面で過去にさかのぼる






彼女好きだよ

ソクジン僕は大好き

彼女じゃあ愛してる

ソクジン意味わかんない笑






そんな会話を見て
少し我慢していた涙が一気に溢れた



そんな時、
暖かい声が聞こえてきた



｢大丈夫ですか？
これ、使ってください｣






綺麗な女性から差し出されたハンカチは

薄いグレーのシンプルで柔らかなものだった






『ありがとう…ございます……』

｢返して頂かなくて結構ですので。では｣






そう言って僕に背を向けた






多分、このタイミングで、
おかしいって思われるかもしれないけど






これが僕の初めての一目惚れだった

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