幼女が求婚されて困ってます！2 (ページ43)

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86.いざ侵入ページ43

學峯side～

ログハウスの中は外観に似合わず、普通の部屋だった。

律〈恐らく隠し通路があるかと思います。

先程建物を赤外線スキャンしましたら、抜け道を発見しました。」

安室「ここ、ですかね……」

安室さんが発見してくれた床を確認すると、確かに空洞があるのが分かった。

良く見ると指が一本入りそうな凹みがある。

そこに指を入れて引っかけて引っ張ると、ドアが開いた。

明美「地下室、中は真っ暗ね……」

コナン「よく、見えないね。」

腕時計のライトで地下を照らす江戸川君を横目に、私はスマホに顔を向ける。

律〈地下は大分広く、赤外線スキャンが届かないので、もう少し進まないと全ての確認は難しそうです。」

分かる範囲で見せてもらった見取り図を確認する。

學峯「探知機と連動して、妻と殺せんせーの位置を表示してくれないか？」

律〈はい、お任せ下さい。〉

すぐに見取り図に赤と青の点滅が表示される。

律〈赤い光りがAさんで、青い光りが殺せんせーです。〉

二人の居場所はまだ、見取り図の確認が出来ていない場所で光っていた。

沖矢「この先は手分けして行動した方が良いですかね？」

學峯「いや、殺せんせー相手に少人数で挑むのは危険だ。

先ずはAを探して、それから殺せんせーの元に向かった方が良い。

この中で殺せんせーに今少しでも触れられるのは、妻くらいだからね。

彼女が居れば何とかなる。」

コナン「触れられるって……えっ、殺せんせーってそんなに速く動くの？」

學峯「マッハ20に近い速さで動く敵だよ、普通に戦っても意味がない。」

安室「だからAさんの力を借りると言うのですね。」

學峯「ああ、瞬間的に爆発的な力を発揮出来るし、殺せんせーを前から知っている彼女なら、私達よりも戦える筈だ。」

だから一刻も早く、Aと合流しなければならない。

殺せんせーの事も気になるが、特に学秀の事が気になってしょうがない。

切羽詰まって、間違いが起きなければ良いが……

人は追い詰められると、予想だにしない事をしてしまう生き物だ。

今の息子は、Aに執着しており、彼女を助ける為なら、何だってするだろう。

走行している内に、地下空間に辿り着いた。

センサーが反応したのか、ライトが付いてフロアが明るくなる。

そんな時遠くの方で爆発音がしたのだった。