68.正しい答えとは ページ25
コナンside〜
そう聞いて、浅野Aがやっぱり死神と同じなのかと思ってしまう。
でもそう言った彼女の瞳は、どこか悲し気な表情をしていた。
だから、本当なのかとまだ疑っている自分が居る。
すっきりしない、モヤモヤとしたものが頭の中を占めている様な感覚だった。
あぁぁっ、ちくしょぉぉっ！
何が正解で、何が違うって言うんだ。
Aちゃんはどこからどう見ても普通の女の子だ。
もちろん彼女の体には、異物があるのは知ってるし、口調はちょっと横暴で男みたいだけど、友達と笑ったり偶に見せる表情や仕草はただの女の子だった。
だからこそ、どうしても納得出来ないんだ。
昼休み
灰原「いつになく、推理に手こずってる時の様な顔ね。
何かあったのかしら？」
コナン「灰原……あっ、そうだお前んとこの律は、何か変わってないか？」
灰原「えっ、律？
特に変わった様子はないけど……
料理、洗濯、掃除の家事全般を手伝ってくれるし、博士も研究の手助けをしてくれるからって、いつも律と一緒なの。
おかげで毛並みが埃だらけになるから、毎日のブラッシングは欠かせないわね。」
コナン「そう言えば、猫型ロボットだったっけ……」
灰原「律がどうかしたの？」
コナン「いや、その……」
灰原「それとも、あの浅野さんに何かあるの？
貴方今日、ずっと彼女の事を見てるじゃない。」
コナン「えっ、いや……別に……」
灰原「知ってたかしら？
ずっと見てるのは好きな証拠なんですってよ。」
コナン「はぁぁぁっ！！？
バーローっ、んなわけねぇだろ！」
灰原「ふーん、あっそう。
で、本当は何なの？」
コナン「その……浅野Aはアサシンなんだ。
本人がそう言ってた。」
灰原「アサシン……それ本当なの？」
コナン「ああ、多分間違いねぇ。
けど、何か引っかかる。」
灰原「それで、律が何か知らないかって事だったのね。
良いわ、聞いてあげる。」
コナン「ほんとかっ！
ありがと灰原！」
とりあえずこれで何か情報が手に入れば良いが、でもそう簡単に話してくれるかどうかだよな……
けど、もし本当にアサシンなら、俺は……
Aちゃんと戦う事になるのか。
そう思うと心が締め付けられる様な感覚が辛かった。
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作者名：壱 | 作成日時：2020年7月13日 12時
