32.その後 ページ47
数日後
今日は学校だけど、はぁ……
かったるい。
さてさて、授業なんて聞かなくても、私はそこそこ良い成績なので、屋上でサボっていた。
『あ〜良い天気。』
レジャーシートを敷いて、そこで空を眺めながらお茶をする。
結局優奈さんの浮気調査後、私は退学にならなかった。
退学覚悟で理事長に怒鳴って言ったんだけど、優奈さんがお願いしてくれたみたい。
それと浅野君には、ちゃんと優奈さんから説明してもらった。
じゃないと私…学校行く度に、浅野君に睨まれるしね。
そうそう、あれからお店を訪ねてくれる優奈さんには、笑顔が増えて幸せそうだった。
うん、良かったなぁ。
ふと気配を感じて、私はその方向にへと振り返る。
學峯「また君はサボってるのか？」
あ〜あ、また来たよ例の理事長様が。
『何ですか先生？
別にサボってても良いでしょ？
成績は良いし。』
學峯「素行に問題ありだよ。」
『だって、分かる授業に出ても意味がないじゃないですか？』
學峯「まずはトップを取ってから言うセリフだな。」
『トップ？
嫌だよそんなの面倒くさい。
適当な所が丁度良いんだから。』
學峯「なるほど、君はやはり実力を隠していたのか。」
何だ、今更気付いたんだこの人……
ていうか、さり気なく私の隣に腰を下ろしてるし。
この人も仕事サボりに来たのかよ。
あの一件以来、理事長先生とは素で話せる仲になってしまった。
私が良いたいことを言い過ぎた所為もあるかもしれないが……
だって今更猫被って良い子ぶってもねぇ。
今更な感じだし……
『で、今度の休みはちゃんと優奈さんと出かけるんですよね？
浅野君は抜きにしても、ちゃんと二人の時はうんと優しくしてあげて下さいよ。』
學峯「君に言われる筋合いはない。
それと、出かけることは優奈から聞いたのか？」
『そーですよ。
ライン交換してるし。
直接会って話しもしますし。』
學峯「……気になってたんだが、君と優奈の出会いは？」
『出会い？
そんなの、知らなかったんですか？』
はぁ……長かったなぁ。
やっとこのセリフで最後を締めくくれるよ。
終わり良ければ全て良し。
『だって、うちは花屋ですから！』
完！！！
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作者名：壱 | 作成日時：2019年6月21日 23時
