9.調査の実際3 ページ16
『先生が、私を慰めてくれますか？』
＊これも立派な浮気調査です。
相手の気質を知るものであり、相手がすぐに流されるタイプなのかを知る為に行います。
もちろん重ね重ねですが、事前に許可は頂いてます。
『先生……
私、いらない子なの………えっ！？』
おっと、ここでファインプレーだあっ！
理事長先生は、優しく私の肩を押して、距離を取る。
學峯「離れなさい。
悪いが君のそのお願いは聞けない。」
よかった、ある意味ホットしてます。
優奈さんをあまり悲しませたくはないので。
仮にもこの人は、優奈さんの旦那さんだし。
『そぅ、ですよね……
ごめんなさい。』
私はそのまま退出しようとするが、理事長先生の手が後ろから伸びて来て、ドアを抑えた。
これじゃあ、外に出られませんよ！
しかも、私の顔の横に手が……
これって所謂ドアドン！！？
しかも後ろからプレイ……
學峯「君を一人にしたら、危険そうだからね。」
『そ、そんなこと……』
なぜかものすごくヒヤヒヤする。
あれ、こういうのって普通は胸が高鳴って、ドキ ドキするのでは？
と思っていれば、まさかの変化球。
學峯「明日も、放課後は理事長室に来てくれるかな。」
『えっ？』
思わず振り返るとニコニコ笑顔の理事長先生と目が合った。
いや、合ってしまった。
有無を言わせないそのオーラ。
風格あります。
魔王の微笑み。
學峯「これでまた涙を拭きなさい。」
手渡されたのは、返したはずのハンカチだった。
この人もかよ….…
自分に会わせるための口実作りか。
畜生め……
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作者名：壱 | 作成日時：2019年6月21日 23時
